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勇 47章 212–215ページ

47 ラザロの姉妹マリア

「この女性は自分にできることをしました」

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マリアはイエス・キリストの優しさに深く感動していました。自分や姉妹のマルタや兄弟のラザロのために,イエスはいろいろなことをしてくれました。ベタニヤにある3人の家に何度も泊まり,自分自身やエホバについてたくさんのことを教えてくれました。イエスは3人のことを深く愛し,ラザロが亡くなった時には,なんと生き返らせてくれました。

マリアは,主イエスのために何か特別なことをしたいと思いました。それで,とても貴重な贈り物をすることにします。白い石のつぼに入った「非常に高価な香油,純粋のナルド」300㌘です。その小さなつぼに入った香油は当時,労働者が1年働かなければ買えないほど高価なものでした。マリアがいつどのようにその香油を手に入れたのか,聖書には書かれていませんが,おそらくマリアの持ち物の中で一番高価なものだったでしょう。

マリアは,大きな犠牲を払うことになってもイエスのために貴重な贈り物をしたいと思った。

イエスがベタニヤで食事をしていた時,マリアはちょうど良いタイミングだと思いました。イエスのそばに行って,つぼの口を割り,高価な香油をイエスの頭と足に優しく注ぎました。注ぎ終えると,自分の頭の覆いを外し,髪の毛でイエスの足を拭きました。そのような場で頭の覆いを外すのは不適切なことだと思う人もいたかもしれませんが,その時マリアが一番に考えていたのは,イエスに敬意を表すことでした。マリアはイエスをたたえたいと思っていたので,そのように謙遜に行動しました。

香油の良い香りがすぐに部屋中に広がりました。しかし,皆がそれを喜んだわけではありません。ユダ・イスカリオテは腹を立て,何人かの使徒たちを巻き込んで,マリアがしたことを非難しました。「どうしてこの香油を300デナリで売って,貧しい人たちに施しをしなかったのか」と言います。マリアがどう感じたか想像してみてください。イエスのことを思って心のこもった贈り物をしたのに,イエスの使徒たちから褒められるどころか怒られてしまいました。とてもショックを受けたことでしょう。でも,イエスはマリアの味方でした。

「この女性をそのままにしておきなさい」とイエスは言います。その言葉で,みんな静かになります。イエスはさらに,「私に立派なことをしてくれたのです」と言って,マリアが愛の気持ちからそうしてくれたことに弟子たちの注意を向けました。マリアは知りませんでしたが,イエスが葬られる時が近づいていたので,香油を注ぐことはそのための準備となりました。イエスは,「この女性は自分にできることをしました」という短い言葉で,マリアがしたことを高く評価し,こう付け加えました。「はっきり言いますが,世界中どこでも良い知らせが伝えられる所では,この女性がしたことも語られ,思い起こされます」。イエスはマリアの勇気や愛に注目していました。自分の持っている物を惜しみなく与えたマリアは,批判されるのではなく,褒められるべきでした。

マリアが白い石のつぼを持ち,イエスの足元に座っている。イエスの足には香油が塗られている。ユダがマリアのしたことを非難しているが,イエスは使徒たちの前でマリアの味方をしている。

それ以上文句を言おうとする人は誰もいませんでした。最初にマリアを批判したユダは感情を害し,その後イエスを裏切る計画を立てます。一方マリアは,イエスの気遣いをうれしく思い,イエスが言ったことを深く考えたことでしょう。わずか数日後,イエスの言葉の意味を理解することになります。愛する主イエスが不当な裁判にかけられ,処刑され,葬られたのです。イエスが言った通りになりました。心優しいマリアはひどく胸を痛めたに違いありません。でもその最悪の時にも,イエスから掛けられた言葉を思い出して力づけられたはずです。

イエスが亡くなってから3日目に,素晴らしい奇跡が起きます。主イエスの復活です。それから程なくして,イエスは500人以上の弟子たちの前に現れました。その時に,「全ての国の人々」に良い知らせを伝えるよう命じたと思われます。(マタ 28:19,20)「良い知らせ」が伝えられる所では,マリアが謙遜に愛を込めてイエスのために行ったことについても語られることになります。マリアは,勇気を出して自分の持つ一番良い物を主に差し出したことを決して後悔しなかったでしょう。イエスから「この女性は自分にできることをしました」と言ってもらい,信仰や勇気を褒められたことを,生涯ずっと忘れなかったに違いありません。

読んでみましょう

  • マタイ 26:6-13

  • マルコ 14:3-9

  • ルカ 10:38-42

  • ヨハネ 11:5,6,31-35,41-45; 12:1-8

考えてみましょう

どんなところにラザロの姉妹マリアの勇気が表れていますか。

もっと調べよう

  1. 1. マリアとマルタがそれぞれどんな人だったことが聖書から分かりますか。(ルカ 10:39,40。ヨハ 11:20。倣 173ページ5-6節,176ページ17節)A

    マリアとマルタ。マリアは考え事をしていて,マルタはパンの入った籠を持ってほほ笑んでいる。

    写真や挿絵A

  2. 2. イエスがマリアやほかの女性たちを教えたいと思っていたことが,注目に値するのはどうしてですか。(塔99 9/1 30ページ1-4節)

  3. 3. マリアがイエスに注いだ香油が非常に高価だったのはどうしてですか。(新世ス マタ 26:7の注釈「高価な香油」)B

    Indian nard: © Haijie Lu, licensed under CC BY-NC 4.0. Source; dried jatamansi: wasanajai/stock.adobe.com; alabaster jar: © The Trustees of the British Museum. Licensed under CC BY-NC-SA 4.0. Source

    写真や挿絵B: マリアがイエスに注いだ香油の原料だったと思われるカンショウ(Nardostachys jatamansi)の花と根と,香油を入れていた白い石のつぼ

  4. 4. マリアがイエスの頭と足に香油を注いだことにはどんな意味がありましたか。(塔10 11/1 6ページ4節,脚注)

どんなことを学べるか

  • イエスが言ったように,「マリアは良いものを選び」,神との関係を一番大切にしていました。(ルカ 10:42)私たちはマリアにどのように見習えますか。C

    若い姉妹がクリスチャンの活動を優先している。続く部分で3枚の写真が1枚ずつ表示される。 兄弟姉妹が集まってゲームをしている中,若い姉妹が一足先に帰っている。 若い姉妹がベッドでぐっすり眠っている。ベッドの脇のテーブルの上に聖書が置かれている。 翌朝,若い姉妹がもう1人の姉妹と一緒に公共エリア伝道を楽しんでいる。

    写真や挿絵C

  • イエスがマリアを褒めたのは,「自分にできること」をしたからでした。このことから,エホバは私たちのどんなところを評価してくれると分かりますか。(マル 12:29,30; 14:8)

  • マリアの勇気にどのように見習いたいと思いますか。

視野を広げてみよう

  • この章の内容からエホバについてどんなことを学べるだろう。

  • この章で考えたことはエホバの目的とどんなつながりがあるだろう。

  • ラザロの姉妹マリアはキリストと一緒に天で統治するよう選ばれたと思われる。そのことに感謝できるのはどうしてだろう。

見てみよう

友達をつくることについて,マリア,マルタ,イエスからどんなことを学べるでしょうか。

「どんな人と友だちになるといい?」(13:14)

イエスは,マリアがした高価な贈り物も,やもめがした少額の寄付も,高く評価しました。

「あなたは感謝を表わしますか」(塔99 4/15 16ページ3-7節)

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