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勇気を持って神と共に歩む
勇 25章 118–121ページ

25 ダビデ

良心に従って行動する勇気

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ダビデは今や逃亡の身となっています。かつてはサウルに気に入られ,武器を運ぶ従者になったり,軍を任されたりしていましたが,今では命を狙われています。王にすると神から約束されていましたが,荒野に身を隠さなければならなくなり,600人の部下と共に生き延びることで必死です。

サウルは悪い王になっていました。ダビデをねたみ,憎しみに燃えてダビデを殺そうとしています。ダビデから命を容赦してもらったことがあるにもかかわらず,ダビデの命を狙い続けています。ジフという町の人たちも,サウルの側に付き,ダビデの居場所を通報します。今回が2回目です。それでサウルは,ダビデを捕らえようと軍隊を率いてやって来ます。

ダビデはどうするでしょうか。まず部下たちを何人か遣わしてサウルの居場所を確かめます。サウルの軍には3000人もの兵士がいますが,ダビデは恐れません。その頃の気持ちを歌った次の言葉に,そのことがよく表れています。「神は私を助ける方。エホバは私を支える人たちと共にいます」。(詩 54:4,表題)ダビデはこの確信を抱いて,夜にサウルの陣営に入っていくことにします。そして,誰が一緒に行ってくれるかと尋ねます。

アビシャイが一緒に行くことを申し出ます。アビシャイはダビデのおいで,恐れを知らない戦士ですが,無情な一面もあります。ダビデとアビシャイがサウルの陣営に忍び込むと,そこにいた人たちはみんな眠っていました。エホバが深く眠らせていたのです。サウルも眠っています。見張っている人は誰もおらず,頭のそばにはやりが地面に突き刺してあります。

夜にダビデとアビシャイがサウルの天幕に忍び込んでいる。サウルはぐっすり眠っている。サウルの頭のそばの地面にやりが刺さっている。

ダビデはどうするでしょうか。サウルを殺す絶好のチャンスです。これでついにサウルの手から逃れて王になることができるかもしれません。アビシャイにはダビデが手を出さない理由など想像できません。ダビデにこうささやきます。「神は今日,あなたの敵をあなたの手に渡されました。それで今,どうか私に,彼をやりで地面に突き刺させてください。一度で仕留めます」。

ダビデは,以前同じような状況に置かれた時のことをよく覚えていました。エン・ゲディの荒野にある洞窟で,サウルがそばに来た時のことです。サウルがダビデに気付いていなかったので,その時もサウルを殺すチャンスがありました。でもダビデはそうせず,サウルの上着の一部を切り取るだけにしました。それだけでもダビデの良心は痛みました。エホバが選んだ王に不敬なことをしてしまったと後悔しました。

でも,今回アビシャイの申し出を断るのは簡単なことではありません。アビシャイも逃亡生活を強いられている身です。ほかの部下たちもみんな,サウルの迫害が終わるのを切望しています。それでもダビデはサウルに決して復讐しようとしません。はやるアビシャイをたしなめ,辛抱するよう諭します。ダビデは確信を込めてアビシャイにこう言います。「彼はエホバに必ず打たれます。あるいは,生涯の終わりが来て死ぬか,戦いで命を落とすかします」。そしてさらに,「エホバが選んだ人に私が手を出すなど,エホバの観点からして考えられないことです!」とはっきり言います。

ダビデは,厄介な敵の命を奪うよう促されても,そうしなかった。

ダビデは,悪いことをしているサウルをエホバが一番良いタイミングで処罰すると分かっていました。先ほど触れた詩の中でもこう書いています。「神は私の敵に報います。たくらんだ悪は彼ら自身に降り掛かります」。(詩 54:5)それでダビデとアビシャイはサウルの陣営を去り,少し離れた山の上に行きます。ダビデは,そこからサウルと兵士たちに呼び掛けます。王を守る務めを怠ったことで兵士たちをとがめ,それからサウルに対して,自分は「1匹のノミ」にすぎず,何の脅威でもないので,追い掛けるのは時間の無駄だと話します。サウルはきまりが悪くなり,「私は愚かなことをした。大変な間違いをした」と認めます。

サウルはその後,行いを改めたでしょうか。ダビデは,そのようなことは期待できないと分かっていました。でも勇気を持って良心の声に従い,神に喜ばれる行動を取ったことを,決して後悔しませんでした。やがてエホバは,勇敢で忠実なダビデにたくさんの祝福を与えました。どれもダビデの想像をはるかに超えるものでした。

読んでみましょう

  • サムエル第一 16:21; 18:5-14; 23:19; 24:3-7; 26:1-25

考えてみましょう

どんなところにダビデの勇気が表れていますか。

もっと調べよう

  1. 1. アビシャイは衝動的で無情なところもありましたが,エホバの民やダビデのために,勇気を持ってどんなことをしましたか。(洞「アビシャイ」3-5節)

  2. 2. ダビデが自分を山にいる「シャコ」に例えたのはどうしてですか。(サム一 26:20。洞「しゃこ」4節)A

    山地の岩の上にシャコが止まっている。

    Ekaterina Kolomeets/stock.adobe.com

    写真や挿絵A

  3. 3. ダビデが辛抱しなければならなかったのはどうしてですか。(塔研17.08 6ページ14-15節)

  4. 4. この章で取り上げた出来事の数十年後にも,ダビデはどのように慎み深く行動しましたか。(塔研21.09 10ページ8節)B

    ダビデ王がソロモンに,神殿を建てるために用意した大量の資材を見せている。

    写真や挿絵B

どんなことを学べるか

  • サウルはたくさんの間違いをしましたが,ダビデはサウルの権威を認めて敬意を払いました。私たちはダビデの見方にどのように倣えるでしょうか。

    • 親に対して C

      10代の女の子が,バレーボールを持って友達と一緒に出掛けようとしている。母親がキッチンの汚れた食器の山に女の子の注意を引いている。

      写真や挿絵C

    • 当局に対して D

      娘を連れたクリスチャンの夫婦が,激しい嵐の中を歩いている。安全な場所へ誘導している警察官の指示に,落ち着いて従っている。

      写真や挿絵D

    • 会衆の長老たちに対して E

      若い長老が公共エリア伝道で使うカートの設置の仕方を説明するのを,年長の長老が真剣に聞いている。

      写真や挿絵E

  • ダビデは勇気を持って良心に従い,神に喜ばれることをしました。私たちの場合,良心の声に従うのに勇気が必要などんな状況がありますか。

  • この章を読んで,ほかにもどんな点でダビデの勇気に見習いたいと思いましたか。

視野を広げてみよう

  • この章の内容からエホバについてどんなことを学べるだろう。

  • この章で考えたことはエホバの目的とどんなつながりがあるだろう。

  • この章で学んだ出来事について,復活したダビデに聞いてみたいことは何だろう。

見てみよう

この章で取り上げた出来事を再現した動画を見てみましょう。

「愛があれば… 全てのことに耐える」(1:29)

サウルは,最初は謙遜で慎み深い人でしたが,後に傲慢になってしまいました。子供たちはサウルからどんなことを学べるでしょうか。

「サウル王」(jw.orgの「聖書の人物カード」)

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