聖霊に満たされて大胆に神の言を語る
(1964年度エホバの証者の年鑑から)
フィリピン共和国
最高伝道者: 36,836
人口: 27,473,000
比率: 746人に1人
フィリピン諸島で新たに2342名の人々がバプテスマを受けて兄弟や姉妹となり,御国の良いたよりを伝えるエホバの証者の隊伍に加わったのはよろこばしい事です。昨奉仕年度中の目立つ出来事は「永遠の福音」大会でした。これはフィリピン最大の大会となっただけでなく,最も楽しく最も充実した大会となりました。支部の僕から興味ある経験がいくつか送られて来ましたが,ここにその二,三を紹介します。
世界一周大会の迎え役になり得た事は私たちの大きな特権でした。この最大の行事を準備するために数百人の兄弟たちが早くから良く働き,大会の組織は円滑に進みました。
しかしながら,大会の始まる1日前の8月13日,暴風警報が放送されました。「ルディング」台風が近づいていたのです。台風の猛威は大会の初日に最高潮に達し,演壇と聴衆席につくられた仮屋根をこわし,スタジアムの各所を水びたしにしました。そのため野外奉仕のための最初のプログラムは取り止めになりました。しかしながら,昼近くなって風が静まると共に,たくさんの人たちが進んで働き始め,各所のこわれを修繕しました。プログラムはその午後から予定通り行なわれ,次第に高まる大会の雰囲気は最後の美しく晴れた日曜午後の公開講演会に,3万7806人を集めて最高潮に達しました。これは大方の楽観的予想をもはるかに上まわる数でした。
こうして奉仕年度は大きな喜びのうちに終りましたが,年度の始めにはフィリピンの兄弟たちにとって心配な問題がありました。フィリピン政府が外国人宣教者のすべてを国外に追放するとの威嚇的な態度を示したからです。支部の僕は20日間の猶予を与えられ,その間に宣教者の追放措置に反論する覚え書の提出を求められました。
これに対する回答として62年12月10日,追放局から支部事務所に宛てて1枚の手紙が届きました。その文面は次の通りです。「貴下ならびに貴下に所属する『エホバの証者』の国旗敬礼拒否に対する訴えはこのたび却下されましたので,これをお伝え致します」。この事件の却下をすすめた司法大臣の言葉が1962年12月6日付マニラタイムス紙に引用されていました。「宗教的信条の故に国旗を敬礼しないからといって,その市民は他に比べて愛国心がすくないとか,遵法精神に欠けているという事にはならない」。