いたるところに不安な問題が多いのはなぜか
今日の人々は,世界の先行きに対する不安と困惑をしだいに大きくしています。あなたの住んでおられる土地でも,人々は次のような点を尋ねているに違いありません。
このすべてにはどんな意味があるのだろうか。われわれはどこに向かっているのだろうか。真の意味での進歩に関してどんな希望があるだろうか。こうした疑問が全地にわたって幾百幾千万の人を悩ましています。それにはもっともな理由があります。例えば,
● わたしたちは科学技術が長大な進歩を遂げた時代にいる。しかし,そうした“大きな飛躍”にもかかわらず,人類は前よりも悪い状態にあり,むしろ後退しているように思える。
● 今日の世界の平和はきわめて不安定なものであり,いつなんどきそのつぎめがばらばらになるかもしれない。
● “信頼感の危機”に直面している政府が増えており,政府のほうでもさまざまな問題の処理について確かなものを持っていないように思われる。
● 都会でも,町でも,いなかでも,犯罪が人々に対して不断の,そしていっそう激しい戦いをしかけている。
● 食物,燃料,住宅,衣服など,生活上の最も基礎的な物資に関する不安が高まっている。不足はより深刻になり,価格は高騰してゆく。
「まるで踏み車の上で生活しているような感じです。どこかで追いつくということが決してないのです」と,米国ニューイングランド地方の一婦人は語りました。人々は,将来のために蓄えることをしだいに難しく感じています。蓄えることに価値があるのだろうかと考える人さえ多くなっています。お金の価値が急速に下がってゆくからです。
希望と確かな方向とがない場合に,生活は無意味なものとなります。それはあてどのないさまよいにすぎません。揺らぐことのない確かな希望,確信と強固な目的意識とをもって目ざすことのできるものが存在するでしょうか。
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今日の多くの人は,世界情勢に従って自分たちがどこに向かっているのかを知らず,踏み車を踏んでいるかのように感じています。あなたは,自分がどこに向かっているかをご存じですか