サムエル記第二
1 サウルの死後のこと,ダビデはアマレク人を打ち破って帰還し,2日間チクラグ+にとどまっていた。 2 3日目に,サウルの陣営から1人の人がやって来た。衣服は引き裂かれ,頭に土をかぶっていた。その人はダビデに近寄り,身をかがめてひれ伏した。
3 ダビデが「どこから来たのですか」と尋ねると,その人は「イスラエルの陣営から逃げてきました」と言った。 4 ダビデは尋ねた。「戦いはどうなりましたか。話してください」。彼は言った。「兵士たちは戦場から逃げ,大勢が死にました。サウルと息子のヨナタンも死にました+」。 5 ダビデは,知らせを持ってきたその若者に言った。「サウルと息子ヨナタンが死んだことをどうやって知ったのですか」。 6 若者は答えた。「私がたまたまギルボア山+にいた時,そこにサウルがいて,やりにもたれ掛かっていました。兵車や騎手たちが彼に迫っていました+。 7 彼が振り向いて私を呼んだので,『何でしょうか』と答えました。 8 彼は『おまえは誰だ』と尋ねたので,『私はアマレク人+です』と言いました。 9 彼は言いました。『そばに来て,私を殺してくれ。耐え難い痛みだ。死んだ方がましだ』。 10 それで私はそばに行って彼を殺しました+。負傷して倒れており,もう助からないと思ったからです。そして,頭から王冠を取り,腕輪を外しました。それらをここに,あなたのもとに持ってまいりました」。
11 するとダビデは自分の衣服をつかんで引き裂いた。ダビデと共にいた人たちも皆そうした。 12 そして彼らは,サウルと息子ヨナタンとエホバの民とイスラエル人のことで+嘆き悲しんで泣き,夕方まで断食した+。その人たちが剣によって倒れたからである。
13 ダビデは,知らせを持ってきた若者に尋ねた。「あなたはどこの人ですか」。若者は言った。「私はアマレク人の外国人居住者の子です」。 14 ダビデは言った。「エホバが選んだ*人に恐れもなく手を出して殺すとは,いったいどういうことですか+」。 15 ダビデは部下の1人を呼び,「前に出て,この人を討ちなさい」と言った。若者は討たれ,死んだ+。 16 ダビデは言った。「あなたが死んだ責任はあなた自身*にあります。あなたの口が,『エホバが選んだ*人を私が殺した』と証言したからです+」。
17 ダビデは,サウルと息子ヨナタンのために次の哀歌を歌い+, 18 「弓」と題するその哀歌をユダの人たちに学ばせるべきであると言った。その歌はヤシャルの書+に記されている。
27 ああ,勇士たちが倒れた。
戦いの武器が砕かれた!」
2 その後ダビデはエホバに尋ねた+。「ユダの町に上っていくとよいでしょうか」。エホバは,「上っていきなさい」と言った。ダビデはさらに尋ねた。「どこへ上っていくとよいですか」。神は,「ヘブロン+へ」と答えた。 2 そこでダビデは,2人の妻,エズレルのアヒノアム+と,かつてカルメルの人ナバルの妻だったアビガイル+を連れ,そこへ上っていった。 3 ダビデは,共にいた人たちやそれぞれの家の人たちも連れていった+。彼らはヘブロンと周辺の町に住んだ。 4 そこへユダの人たちがやって来て,ダビデに油を注いで*ユダ族の王とした+。
ダビデのもとに,「ヤベシュ・ギレアデの人たちがサウルを葬った」という知らせがあった。 5 それでダビデはヤベシュ・ギレアデの人たちの所に使者たちを送り,こう伝えさせた。「皆さんがエホバに祝福されますように。サウルを葬り,王への揺るぎない愛を示したからです+。 6 エホバが皆さんに揺るぎない愛を示し,支え続けてくださいますように。皆さんがしたことのゆえに,私も皆さんに親切にします+。 7 それで今,力を奮い起こし*,勇気を出してください。サウル王は死に,ユダ族は私に油を注いで王としたのです」。
8 一方,サウルの軍隊の長,ネルの子アブネル+は,サウルの子イシ・ボセテ+を連れてマハナイム+に渡り, 9 イシ・ボセテを,ギレアデ+,アシュル人,エズレル+,エフライム+,ベニヤミン,イスラエル全体の王にした。 10 サウルの子イシ・ボセテは40歳でイスラエルの王になり,2年治めた。ただ,ユダ族はダビデを支持した+。 11 ダビデがヘブロンでユダ族の王だった期間は7年6カ月だった+。
12 やがてネルの子アブネルと,サウルの子イシ・ボセテの家来たちはマハナイム+を出てギベオン+に向かった。 13 ツェルヤ+の子ヨアブ+と,ダビデの家来たちも出ていき,両部隊はギベオンの池のそばで相対した。池の一方の側と他方の側にそれぞれが座った。 14 アブネルがヨアブに言った。「若者を出して,われわれの前で戦わせる*のはどうか」。ヨアブは,「そうしよう」と言った。 15 それで,ベニヤミンとサウルの子イシ・ボセテの側から12人,ダビデの家来の中から12人,同数の人たちが立ち上がって進み出た。 16 彼らは頭をつかみ合い,剣で相手の脇腹を刺し,皆が共に倒れた。それで,ギベオンのその場所はヘルカト・ハツリム*と呼ばれた。
17 その日,戦いは非常に激しくなり,アブネルとイスラエルの人たちはダビデの家来たちの前で打ち破られた。 18 ところで,そこにはツェルヤ+の3人の息子,ヨアブ+,アビシャイ+,アサエル+がいた。アサエルは野原のガゼルのように足が速かった。 19 アサエルはアブネルの後を追った。右にも左にもそれずに追っていった。 20 アブネルは振り向いて,「アサエル,おまえなのか」と言い,アサエルは「そうだ」と答えた。 21 するとアブネルは言った。「右か左に行って若者の1人を捕まえ,何でも欲しい物を剝ぎ取れ」。しかしアサエルは追うのをやめようとしなかった。 22 それでアブネルはもう一度アサエルに言った。「私を追うのはやめておけ。おまえを討つわけにはいかない。おまえの兄弟ヨアブに合わせる顔がなくなる」。 23 それでもアサエルは追うのをやめなかった。それでアブネルは,やりの石突きでアサエルの腹部を突き刺した+。やりは後ろから突き出て,アサエルは倒れ,その場で死んだ。アサエルが倒れて死んだ場所に来る人は皆,そこで立ち止まるのだった。
24 ヨアブとアビシャイもアブネルの後を追った。日が沈む頃,彼らはアマの丘に来た。そこはギベオンの荒野への途上にあるギアハに面していた。 25 ベニヤミン族の人たちがアブネルの後ろに集まり,一団となって丘のてっぺんに立っていた。 26 アブネルはヨアブに呼び掛けた。「剣をいつまでも振るい合うつもりなのか。結局は悲惨なことになるだけだと思わないのか。いつになったら兵士たちに,兄弟たちを追うのをやめるよう指示するのか」。 27 ヨアブは言った。「生きている真の神に懸けて言う。もしもおまえが言いださなかったなら,兵士たちは兄弟たちを追うのを朝までやめなかっただろう」。 28 ヨアブが角笛を吹いたので,兵士たちはイスラエルを追うのをやめ,戦いは終わった。
29 アブネルと部下たちは一晩かけてアラバ*+を通り抜け,ヨルダン川を渡り,渓谷*全域を通ってマハナイム+に着いた。 30 ヨアブはアブネルを追うのをやめて引き返した後,兵士全員を集合させた。すると,ダビデの家来19人とアサエルがいなくなっていた。 31 一方,ベニヤミン族の人たちとアブネルの部下たちは,ダビデの家来たちに打ち破られ,360人が死んでいた。 32 アサエル+は運ばれて,ベツレヘム+にある父の墓に葬られた。ヨアブと部下たちは一晩中移動し,明け方ヘブロン+に着いた。
3 サウル家とダビデ家の戦いは長引いた。ダビデはますます強くなり+,サウル家は徐々に衰えていった+。
2 その間に,ヘブロンでダビデに息子たちが生まれた+。長男はエズレルのアヒノアム+が産んだアムノン+。 3 次男は,かつてカルメルの人ナバルの妻だったアビガイル+が産んだキルアブ。三男はゲシュルの王タルマイ+の娘マアカが産んだアブサロム+。 4 四男はハギトが産んだアドニヤ+。五男はアビタルが産んだシェファトヤ。 5 六男はダビデの妻エグラが産んだイトレアム。これらの子がヘブロンでダビデに生まれた。
6 サウル家とダビデ家の戦いが続く中,アブネル+はサウル家で権力を強めていった。 7 ところで,サウルには,アヤの娘でリツパ+という名前の側室がいた。イシ・ボセテ+はアブネルに言った。「どうして私の父の側室と関係を持ったのか+」。 8 アブネルはイシ・ボセテの言葉に非常に怒り,こう言った。「私はユダの犬だとでもいうのですか。私は今日まで,あなたの父サウルの一家や兄弟や友人たちに揺るぎない愛を示してきました。あなたを裏切ってダビデの手に渡したりはしませんでした。それなのに,こうして女に関する過ちをとがめるのですか。 9 もし,エホバがダビデに誓った通りのことを+,私がダビデのためにしないとすれば,神が私を厳しく罰しますように。 10 神は,サウル家から王国を取り上げて,ダビデの王権を確立し,ダンからベエル・シェバにかけて+イスラエルとユダを治めさせると誓いました」。 11 イシ・ボセテはアブネルを恐れ+,一言も言い返せなかった。
12 アブネルはすぐにダビデのもとに使者たちを送り,こう伝えさせた。「この土地は誰のものでしょうか。私と契約を結んでください。イスラエル全体をあなたの側に付けるため,できることは何でもします+」。 13 ダビデはこう答えた。「いいでしょう。あなたと契約を結びます。ただし,1つ条件があります。私に会いに来ても,サウルの娘ミカル+を連れてこない限り,私に会うことはできません」。 14 ダビデはそれからサウルの子イシ・ボセテ+に使者たちを送り,こう伝えさせた。「私がフィリスティア人100人の包皮で婚約した妻ミカルを引き渡してください+」。 15 それでイシ・ボセテは人を遣わして,ミカルをその夫,ライシュの子パルティエル+から取り上げた。 16 しかし夫パルティエルはミカルと一緒に歩き続け,泣きながらバフリム+まで付いてきた。やがてアブネルに「さあ,帰れ!」と言われ,帰っていった。
17 アブネルはイスラエルの長老たちと連絡を取り,こう言った。「あなたたちは以前から,ダビデに王になってほしいと願ってきました。 18 それで今,そうしなさい。エホバはダビデにこう言いました。『私は,私に仕えるダビデ+の手によって,フィリスティア人など全ての敵から私の民イスラエルを救う』」。 19 それからアブネルはベニヤミン族+の人たちと話した。ヘブロンに行ってダビデとも個人的に話し,イスラエルとベニヤミン族全体が同意した事柄を伝えた。
20 アブネルが部下20人を連れて,ヘブロンのダビデのもとにやって来た時,ダビデはアブネルと部下たちのために宴を開いた。 21 アブネルはダビデに言った。「ご主人さま,王よ,あなたのもとにイスラエル全体を集めに行かせてください。彼らがあなたと契約を結ぶため,あなたがお望みのもの全てを治める王となるためです」。それでダビデはアブネルを送り出し,アブネルはそのまま出ていった。
22 ちょうどその時,ダビデの家来たちとヨアブが,戦利品をたくさん持って襲撃から帰ってきた。アブネルは,すでにダビデに送り出されてそのまま出ていっていたので,ヘブロンのダビデのもとにはいなかった。 23 ヨアブ+と兵士たち皆が到着すると,ヨアブにこう報告があった。「ネル+の子アブネル+が王のもとに来ましたが,王に送り出されてそのまま出ていきました」。 24 ヨアブは王の所に行き,こう言った。「何ということをなさったのですか。アブネルがあなたの所に来たのに,どうして送り出して,そのまま行かせてしまったのですか。 25 ネルの子アブネルをよくご存じのはずです! 彼はあなたをだましてあなたの動向を探り,あなたがすることを全部知ろうとして来たのです」。
26 ヨアブはダビデのもとから離れ,使者たちにアブネルを追わせた。使者たちはシラの水ための所からアブネルを連れ戻した。しかしダビデはそのことを知らなかった。 27 アブネルがヘブロンに戻ってから+,ヨアブは,2人だけで話したいと言って,アブネルを門の内側に連れ込んで腹部を突き刺した。兄弟のアサエルが殺されたことの復讐だった+。こうしてアブネルは死んだ+。 28 ダビデは後でそのことを聞き,こう言った。「ネルの子アブネルに関する流血の罪について,私と私の王国はエホバの前で永遠に潔白です+。 29 この罪の罰は,ヨアブとヨアブの父の一家全体に下されますように+。ヨアブ家からは,生殖器から流出物がある男+,重い皮膚病の人+,糸を紡ぐ男*,剣によって倒れる人,食べ物に事欠く人が絶えませんように+!」 30 このようにして,ヨアブとアビシャイは+,自分たちの兄弟アサエルがギベオンの戦いでアブネルに殺されたため+,アブネルを殺した+。
31 ダビデは,ヨアブと,共にいた人たち皆に言った。「衣服を引き裂き,粗布を身に着け,アブネルのことを嘆き悲しみなさい」。ダビデ王自ら,遺体を載せた台に付いていった。 32 アブネルはヘブロンに葬られた。王はアブネルの墓で声を上げて泣き,ほかの人も皆,泣きだした。 33 王はアブネルのためにこう歌った。
「愚か者のような死を,
どうしてアブネルが味わうのか。
すると人々は皆,彼のことで再び泣いた。
35 その後,日が暮れる前に,あらゆる人がダビデにパン*を食べさせようとしてやって来たが,ダビデはこう誓った。「もし日が沈む前に私がパンか何かを口にするなら+,神が私を厳しく罰しますように!」 36 人々は皆そのことを知り,良いと思った。王がしたこと全てと同じように,そのことも良いと思った。 37 それでその日,全ての民とイスラエル全体は,ネルの子アブネルの殺害について,王には責任がないことを知った+。 38 王は家来たちに言った。「今日,イスラエルで1人の高官,1人の偉人が倒れたことが分かっていますか+。 39 私は油を注がれた*王+ですが,今は力がないのです。このツェルヤの息子たち+はあまりに残忍です+。悪いことをする人に,エホバがその悪事に応じて報いてくださいますように+」。
4 サウルの子イシ・ボセテ+は,アブネルがヘブロンで死んだ+ことを聞いて力を落とし,イスラエル人も皆,動揺した。 2 サウルの子イシ・ボセテの下に,略奪隊をまとめる2人の人がいた。1人はバアナ,もう1人はレカブといった。ベニヤミン族で,ベエロトの人リモンの子たちだった。(ベエロト+もかつてはベニヤミンの一部とされていた。 3 ベエロトの人たちはギタイム+に逃げて,そこの外国人居住者となり,今に至っている。)
4 サウルの子ヨナタン+には,両足が不自由な息子がいた+。その子が5歳の時,エズレル+からサウルとヨナタンの死の知らせがあり,乳母はその子を抱え上げて逃げだしたが,慌てていたために落としてしまい,その子は足が不自由になった。名前はメピボセテといった+。
5 ベエロトの人リモンの子レカブとバアナは,日中の暑い頃,イシ・ボセテの家に行った。イシ・ボセテは昼寝をしていた。 6 レカブとバアナ+は,小麦を取りに行くふりをして家の中に入り,イシ・ボセテの腹部を突き刺し,逃げた。 7 家の中に入った2人は,寝室のベッドで寝ていたイシ・ボセテを殺して首をはねたのである。それから,その首を持って夜通しアラバへの道を歩いた。 8 2人はイシ・ボセテ+の首をヘブロンのダビデ王のもとに持ってきて,言った。「あなたの命を付け狙った+敵サウル+の子イシ・ボセテの首をお持ちしました。今日,エホバは王のために,サウルとその子孫に復讐しました」。
9 ダビデはベエロトの人リモンの子レカブとバアナに言った。「私をあらゆる苦難から助け出して*くださった+,生きている神エホバに懸けて言います。 10 ある人が『サウルが死んだ』と報告してきた時+,その人は良い知らせを伝えたつもりでしたが,私はその人を捕まえ,チクラグで殺しました+。それが私から受けるべき報いだったのです。 11 そうであれば,悪人が正しい人をその人の家のベッドで殺した場合は,なおさらではないですか。私は彼の血を流した責任をあなたたちに問い+,あなたたちを地上から除き去るべきではないでしょうか」。 12 ダビデは部下たちに2人を殺すよう命じた+。2人は手足を切り落とされ,ヘブロンの池のそばにつるされた+。イシ・ボセテの首は,ヘブロンにあるアブネルの墓に葬られた。
5 やがてイスラエルの全部族がヘブロンのダビデのもとに来て+,言った。「私たちはあなたの肉親*です+。 2 かつてサウルが私たちの王だった時,あなたはイスラエルを率いて戦いに行きました+。それにエホバは,『あなたは牧者として私の民イスラエルを世話し,イスラエルの指導者になる』とあなたに言いました+」。 3 イスラエルの長老全員がヘブロンにいる王のもとに来た。ヘブロンでダビデ王はエホバの前で彼らと契約を結び+,彼らはダビデに油を注いで*イスラエルの王とした+。
4 ダビデは30歳で王になり,40年治めた+。 5 ヘブロンで7年6カ月ユダを治め,エルサレム+で33年イスラエル全体とユダを治めた。 6 王と部下たちはエルサレムに向かい,そこに住むエブス人+を攻めようとした。エブス人は,「おまえはここに入れやしない! 目や足が不自由な人に追い払われるだろう」とダビデをあざけった。「ダビデはここには決して入れない」と思っていたのである+。 7 それでもダビデはシオンのとりでを攻め取った。そこが現在の「ダビデの町+」である。 8 その日ダビデは,「エブス人を攻撃する人は,地下水道を通って,『足や目が不自由な人』も討ちなさい! 私が憎む者たちなのだ」と言った。そのため,「目や足が不自由な人は家に入れない」という言い方がある。 9 その後ダビデはそのとりでに住むようになり,そこは「ダビデの町」と呼ばれた*。そしてダビデは塚*の上+と都市の中+に城壁などを築き始めた。 10 こうしてダビデはますます強くなっていった+。大軍を率いる神エホバが彼と共にいた+。
11 ティルスのヒラム王+がダビデのもとに使者たちを遣わし,杉材+,大工,城壁を築く石工を送ってきた。彼らはダビデのために家*を建て始めた+。 12 ダビデはイスラエルでの王権をエホバが確立してくださり+,神の民イスラエルのために+王国を強化してくださった+ことを確信した。
13 ヘブロンから来た後,ダビデはエルサレムでさらに側室+や妻たちを迎え,息子や娘たちが生まれた+。 14 エルサレムでダビデに生まれた子の名前は次の通りである。シャムア,ショバブ,ナタン+,ソロモン+, 15 イブハル,エリシュア,ネフェグ,ヤフィア, 16 エリシャマ,エルヤダ,エリフェレト。
17 フィリスティア人は,ダビデが油を注がれてイスラエルの王になったことを聞き+,ダビデを捜しに上ってきた+。それを聞いたダビデは隠れがに向かった+。 18 フィリスティア人はやって来て,レファイムの谷*に+陣取った。 19 ダビデはエホバに尋ねた+。「フィリスティア人を攻めるとよいでしょうか。あなたは私を勝たせてくださいますか」。エホバはダビデに言った。「行きなさい。私は必ずあなたをフィリスティア人に勝たせる+」。 20 そこでダビデはバアル・ペラツィムに行き,フィリスティア人を討った。ダビデは言った。「水が壁を決壊させるように,エホバが私の前で敵を壊滅させた+」。それでダビデはその場所をバアル・ペラツィム*+と名付けた。 21 フィリスティア人が偶像をそこに残していったので,ダビデと部下たちはそれを処分した。
22 その後,フィリスティア人が再び上ってきて,レファイムの谷*に+陣取った。 23 ダビデが尋ねるとエホバはこう言った。「真っすぐ向かっていってはいけない。彼らの後方に回り,バカの茂みの前で出撃しなさい。 24 バカの茂みの上部から行進のような音が聞こえたら,迷わず行動を起こしなさい。その時,エホバが,フィリスティア軍を討つため,あなたの前を進んだのである」。 25 そこでダビデはエホバに命じられた通りにし,ゲバ+からゲゼル+にかけてフィリスティア人を討った+。
6 ダビデは再びイスラエルの精鋭3万人を全て集めた。 2 ダビデと共にいた部下たち皆は,真の神の箱を運び出すため+,バアレ・ユダに向かった。その箱の前で人々は,ケルブたちの上*に王として座っている+,大軍を率いるエホバ+の名を呼ぶ。 3 彼らは,真の神の箱を丘の上のアビナダブの家から移動させるため,新しい牛車の上に載せた+。アビナダブ+の子たちであるウザとアフヨが新しい牛車を先導していった。
4 こうして真の神の箱は,丘の上のアビナダブの家から運び出された。アフヨが箱の前を歩いていた。 5 ダビデとイスラエル国民全体は,ネズの木でできたさまざまな楽器,たて琴,弦楽器+,タンバリン+,シストラム,シンバル+によって,エホバの前で祝っていた。 6 しかし,ナコンの脱穀場まで来た時,牛が真の神の箱をひっくり返しそうになったため,ウザは手を出してそれをつかんだ+。 7 するとウザに対してエホバの怒りが燃え,真の神はその場でウザを打った+。彼が不敬な行為をしたからである+。彼は真の神の箱のそばで死んだ。 8 ダビデは,エホバがウザに憤りを表したために怒った*。その場所はペレツ・ウザ*と呼ばれて,今に至っている。 9 ダビデはその日,エホバを恐れて+,「エホバの箱をどうして私の所に持っていけるだろうか」と言った+。 10 ダビデはエホバの箱を「ダビデの町+」の自分のもとに持っていこうとはせず,ガト*の人オベデ・エドムの家に移動させた+。
11 エホバの箱はガトの人オベデ・エドムの家に3カ月間置かれ,エホバはオベデ・エドムと家の人たち皆を祝福し続けた+。 12 「エホバは,真の神の箱のゆえにオベデ・エドムの家とその全てのものを祝福した」という知らせがダビデ王に伝えられた。そこでダビデは真の神の箱をオベデ・エドムの家から「ダビデの町」に運ぶため,喜びながら出掛けていった+。 13 エホバの箱を担ぐ人たち+が6歩進むと,ダビデは牛と肥えた家畜を犠牲として捧げた。
14 ダビデはエホバの前で力いっぱい踊り,くるくると回っていた。その間ずっと,亜麻布のエフォドを着ていた+。 15 ダビデとイスラエル国民全体は,歓声を上げ+,角笛を鳴らしながら+,エホバの箱+を運んでいった。 16 エホバの箱が「ダビデの町」に入った時,サウルの娘ミカル+が窓から見下ろし,ダビデ王がエホバの前で跳ねて踊り,くるくると回っているのを見た。ミカルは心の中でダビデのことを軽蔑した+。 17 こうしてエホバの箱は運び入れられ,ダビデが箱のために張った天幕の中の所定の位置に置かれた+。その後ダビデはエホバの前で+全焼の捧げ物+と共食の犠牲+を捧げた。 18 ダビデは全焼の捧げ物と共食の犠牲を捧げ終えると,大軍を率いるエホバの名によって,民のために祝福を願い求めた。 19 さらにダビデは,全ての民,イスラエルの全群衆の一人一人に,男性にも女性にも,輪型パン1個,ナツメヤシの菓子1個,干しぶどうの菓子1個を配った。それから民は皆,それぞれ家に帰った。
20 ダビデが,自分の家の人たちのために祝福を願い求めようとして戻ると,サウルの娘ミカル+が迎えに出てきて,こう言った。「イスラエルの王は今日,何と威厳があったのでしょう。まるで愚か者が裸をさらすように,召し使いの女奴隷たちの前で裸になったのですから+」。 21 ダビデはミカルに言った。「あの祝いはエホバの前でしたことだ。神は,あなたの父や家の人たちではなく私を選んで,エホバの民イスラエルの指導者に任命してくださった+。だから,私はこれからもエホバの前で祝い, 22 今回よりもいっそう謙遜になり,自分を低い立場の者と見る。あなたが言った女奴隷たちが,私をたたえるだろう」。 23 サウルの娘ミカル+は,死ぬまで子供がいなかった。
7 王は,自分の家*に住んで+,エホバのおかげで周囲の敵から守られ,安心できるようになった時, 2 預言者ナタン+に言った。「私は杉の家+に住んでいるのに,真の神の箱は天幕の中にあります+」。 3 ナタンは王に言った。「何でも心にあることを行いなさい。エホバがあなたと共にいます+」。
4 その夜,エホバはナタンに言った。 5 「私に仕えるダビデにこう言いに行きなさい。『エホバはこう言っている。「あなたは私が住む家を建てるというのか+。 6 イスラエルの民をエジプトから連れ出した日から今日まで+,私は家に住んだことはなく,天幕や幕屋に住んで移動してきた+。 7 私がイスラエル人皆と共に進んだ間,私の民イスラエルを世話させるために任命したイスラエルの部族長の誰かに,『どうして私のために杉の家を建てなかったのか』と言ったことが一度でもあっただろうか」』。 8 私に仕えるダビデにこう言いなさい。『大軍を率いるエホバはこう言っている。「羊の群れを追っていたあなたを,私は牧草地から取って+,私の民イスラエルの指導者にした+。 9 あなたがどこに行くとしても,私はあなたと共にいる+。あなたの前から敵を全て滅ぼす+。あなたの名を,地上の偉人たちの名のように偉大なものにしよう+。 10 私は,私の民イスラエルのために場所を定めて,そこに定住させる。彼らはそこに住み,煩わされることはもうなくなる。昔のように悪人たちに虐げられることはもうない+。 11 イスラエルの民のために私が裁き人を任命した+頃のようなことはもうない。あなたを全ての敵から守って,あなたが安心できるようにする+。
エホバがあなたのために王朝*をつくる+,とエホバはあなたに言った。 12 あなたの最期の日が来て,あなたが死ぬ時+,私はあなたの子孫*,あなたの子を立て,その人の王国を確立する+。 13 その人こそが私の名のために家を建てる+。私は彼の王国の王座が永遠に揺るがないようにする+。 14 私は彼の父となり,彼は私の子となる+。彼が間違ったことをするとき,私は人のつえ,人*の子たちの殴打によって彼を戒める+。 15 私は彼に揺るぎない愛を示し続ける。サウルにはそうせず+,あなたの前で退けた。 16 あなたの王朝と王国はあなたの前で永遠に安定する。あなたの王座は永遠に揺らぐことがない+」』」。
17 ナタンは,この言葉全てとこの幻全体をダビデに話した+。
18 ダビデ王はエホバの前に座って言った。「主権者である主エホバ,私は何者なのでしょう。私の一族がどれほどのものだというので,あなたは私にここまでしてくださるのですか+。 19 主権者である主エホバ,あなたはそれでも足りないかのように,私の家系について遠い将来のことまで話してくださいます。主権者である主エホバ,あなたがおっしゃったことは人類のための指示*です。 20 私ダビデがこれ以上あなたに何を申し上げることができましょう。主権者である主エホバ,あなたは私をよくご存じです+。 21 あなたはお言葉の通りに,また望まれる通りに,さまざまな偉大なことを行い,私に知らせてくださいました+。 22 それで,主権者である主エホバ,あなたは本当に偉大です+。あなたのような方はほかにおらず+,あなた以外に神はいません+。私たちが耳にしたどんなことからしても,それは確かです。 23 地上に,あなたの民イスラエルのような国民がほかにいるでしょうか+。神は来て,彼らをご自分の民にするために救い出し*+,彼らのために偉大で驚異的なことを行って+名を上げられました+。そして,エジプトから救い出し*た民のために国々とその神々を追い払いました。 24 あなたはイスラエルの民がいつまでもご自分の民となるようにしました+。エホバ,あなたは彼らの神となりました+。
25 エホバ神,私と私の家系について約束なさったことをずっと守ってください。どうか約束通りにしてくださいますように+。 26 あなたの名が永遠にたたえられ+,『大軍を率いるエホバはイスラエルの神』と人々が言いますように。私ダビデの家系があなたの前で揺るがないものとなりますように+。 27 イスラエルの神,大軍を率いるエホバ,あなたは,『私はあなたのために王朝を築く+』と知らせてくださいました。それで私は勇気を持ってこの祈りを捧げています。 28 主権者である主エホバ,あなたは真の神です。あなたの言葉は真実です+。あなたは私に良いことを約束してくださいました。 29 あなたが私の家系を喜んで祝福して,あなたの前で永遠に続くようにしてくださいますように+。主権者である主エホバ,あなたが約束してくださいました。あなたの祝福によって,私の家系が永遠に祝福されますように+」。
8 その後,ダビデはフィリスティア人+を打ち破って制圧した+。そしてフィリスティア人からメテグ・アマを取った。
2 ダビデはモアブ人を打ち破った+。そして彼らを地面に横にならせて縄で測った。縄2本分の人たちを殺し,縄1本分の人たちを生かしておくためである+。こうしてモアブ人はダビデに仕え,貢ぎ物を納めることになった+。
3 ダビデは,ツォバ+の王レホブの子ハダドエゼルを打ち破った。ハダドエゼルがユーフラテス川+付近での権力を取り戻そうとして出てきた時のことだった。 4 ダビデは騎手1700人と歩兵2万人を捕らえた。また,100頭を除いて全ての兵車の馬+の膝のけんを切った。
5 ダマスカス+のシリア人がツォバのハダドエゼル王を助けに来た時,ダビデはシリア人2万2000人を討った+。 6 ダビデはシリアのダマスカスに守備隊を置いた。こうしてシリア人はダビデに仕え,貢ぎ物を納めることになった。ダビデはどこに行っても,エホバのおかげで勝利した*+。 7 ダビデはまた,ハダドエゼルの家来たちから金の円盾を取り,エルサレムに持ってきた+。 8 ハダドエゼルの町,ベタハとベロタイからは,大量の銅を奪った。
9 さて,ハマト+のトイ王は,ダビデがハダドエゼルの全軍勢を打ち破ったことを聞いた+。 10 それでトイは自分の子ヨラムをダビデ王のもとに遣わしてあいさつさせ,ハダドエゼルを打ち破ったことへの祝辞を伝えさせた。(ハダドエゼルとトイはよく戦っていたのである。)ヨラムは,銀,金,銅の品々を持ってきた。 11 ダビデ王はそれらを神聖なものとしてエホバに捧げた。以前に制圧した国々から奪った銀や金も,同じように神聖なものとしていた+。 12 シリアやモアブ+,アンモン人,フィリスティア人+,アマレク人+,ツォバの王レホブの子ハダドエゼルから奪った物である+。 13 また,ダビデは塩の谷でエドム人1万8000人を討って+帰ってきて,名を上げた。 14 ダビデはエドムに守備隊を置いた。エドム全土に守備隊を置き,エドム人は皆,ダビデに仕えることになった+。ダビデはどこに行っても,エホバのおかげで勝利した*+。
15 ダビデはイスラエル全体を治め続けた+。民全てに対して+公正で正しいことを行った+。 16 ツェルヤの子ヨアブ+は軍隊の長,アヒルドの子エホシャファト+は記録官だった。 17 アヒトブの子ザドク+とアビヤタルの子アヒメレクは祭司,セラヤは秘書官だった。 18 エホヤダの子ベナヤ+はケレト人とペレト人をまとめ+,ダビデの子たちは奉仕者の長*になった。
9 ダビデは言った。「サウル家には生き残っている人が誰かいますか。ヨナタンのために,揺るぎない愛を示したいのです+」。 2 サウル家にはツィバという家来がおり+,ダビデのもとに呼ばれた。王が「あなたがツィバですか」と尋ねると,彼は「私はあなたに仕える者です」と答えた。 3 王は続けた。「サウル家に生き残っている人が誰かいますか。神の揺るぎない愛を表したいのです」。ツィバは王に答えた。「ヨナタンの子が1人います。両足が不自由な人です+」。 4 王は尋ねた。「その人はどこにいますか」。ツィバは王に答えた。「ロ・デバルのアミエルの子マキル+の家にいます」。
5 ダビデ王は直ちに,ロ・デバルのアミエルの子マキルの家からその人を連れてこさせた。 6 サウルの子ヨナタンの子メピボセテがダビデのもとにやって来て,すぐにひれ伏した。ダビデが「メピボセテ!」と言うと,彼は「はい,王よ」と言った。 7 ダビデは言った。「恐れることはありません。あなたの父親ヨナタンのために,私は必ずあなたに揺るぎない愛を示します+。あなたの祖父サウルの土地を全てあなたに返します。あなたはいつも私の食卓で食事をすることになります+」。
8 メピボセテはひれ伏して,「私が何者だというので,私のような死んだ犬+に目を留めてくださるのですか」と言った。 9 王はサウルの従者ツィバを連れてこさせ,こう言った。「サウルとその一家全体のものを全て,あなたの主人の孫に与えます+。 10 彼のためにあなたは土地を耕してください。あなたの子たちも召し使いたちもです。あなたは実った物を集め,あなたの主人の孫の家族に食物として与えます。あなたの主人の孫メピボセテは,いつも私の食卓で食事をすることになります+」。
ツィバには15人の息子と20人の召し使いがいた+。 11 ツィバは王に言った。「王がお命じになることは全部いたします」。こうしてメピボセテは王の子の1人のようにダビデの食卓で食事をするようになった。 12 メピボセテにはミカ+という幼い息子がいた。ツィバの家に住む人は皆,メピボセテの召し使いになった。 13 メピボセテはエルサレムに住み,いつも王の食卓で食事をした+。彼は両足が不自由だった+。
10 その後,アンモン人+の王が死に,代わりに王の子ハヌンが王になった+。 2 ダビデは言った。「ハヌンの父ナハシュは私に揺るぎない愛を示してくれた。私も揺るぎない愛をナハシュの子ハヌンに示そう」。こうしてダビデは,父を失ったハヌンを慰めようとして家来たちを遣わした。ところが,ダビデの家来たちがアンモン人の土地に入ると, 3 アンモン人の高官たちが主人であるハヌンにこう言った。「ダビデはあなたの父上を敬っているので,あなたを慰めるために人を遣わしてきた,とお考えですか。ダビデが家来たちを送ってきたのは,この町を探って偵察し,征服しようとしてのことではないでしょうか」。 4 それでハヌンはダビデの家来たちを捕まえ,顎ひげを半分そり落とし+,服も腰から下半分を切り落として,追い返した。 5 ダビデはそのことを聞き,すぐに人を送って家来たちを迎えに行かせた。家来たちがひどい辱めを受けたからである。王はこう伝えさせた。「顎ひげが伸びるまでエリコ+にいて,それから帰ってきなさい」。
6 やがてアンモン人は,ダビデの憎しみを買ったことを悟った。それで人を送って,ベト・レホブ+のシリア人とツォバ+のシリア人の歩兵2万人,マアカ+の王と1000人,イシュトブ*の1万2000人を雇った+。 7 ダビデはそれを聞き,ヨアブと全軍,最も強い戦士たちを送った+。 8 アンモン人は出ていき,町の門の入り口で戦闘隊形を整えた。ツォバとレホブのシリア人,またイシュトブ*とマアカは野原にいた。
9 ヨアブは前後から戦いの前線が向かってくるのを見ると,イスラエルの精鋭から兵士たちを選び,シリア人に対して戦闘隊形を整えた+。 10 残りの兵士たちを,兄弟アビシャイ+の指揮下に配置し,アンモン人に対して戦闘隊形を整えた+。 11 ヨアブは言った。「もし私がシリア人に苦戦していたら,助けに来てくれ。あなたがアンモン人に苦戦したときは,私が助けに行く。 12 私たちの民のため,私たちの神の町々のため,力を奮い起こし,勇気を出そう+。エホバは,良いと思われることを行われる+」。
13 ヨアブと兵士たちはシリア人と戦うために進み出,シリア人はヨアブの前から敗走した+。 14 アンモン人は,シリア人が敗走したのを見て,アビシャイの前から逃げ出し,町に戻った。その後ヨアブはアンモン人の所を出て,エルサレムに帰った。
15 シリア人は,イスラエルに打ち破られたので,軍隊を再編成した+。 16 ハダドエゼル+は人を送って,川*の+地方にいたシリア人をヘラムに来させた。ハダドエゼルの軍隊の長ショバクが彼らを率いた。
17 そのことについて報告を受けたダビデは,直ちにイスラエル全体を集め,ヨルダン川を渡ってヘラムに行った。シリア人はダビデに対して戦闘隊形を整え,戦った+。 18 だが,シリア人はイスラエルの前から敗走した。こうしてダビデはシリア人の兵車の乗り手700人と騎手4万人を殺し,軍隊の長ショバクを討った。ショバクはそこで死んだ+。 19 ハダドエゼルに仕えていた王たちは皆,イスラエルに打ち破られたので,速やかにイスラエルと和平を結び,イスラエルに従属するようになった+。シリア人は恐れ,もうアンモン人に加勢しようとはしなかった。
11 年の初め*,王たちが戦いに出掛ける頃,ダビデはアンモン人を滅ぼすため,ヨアブと家来たちとイスラエルの全軍を派遣した。彼らはラバ+を包囲した。一方,ダビデはエルサレムにとどまっていた+。
2 ある夕暮れ時,ダビデはベッドから起き上がり,王の家*の屋上を歩いていた。屋上から,1人の女性が体を洗っているのが見えた。非常に美しい女性だった。 3 ダビデはその女性について調べさせたところ,「ヘト人+ウリヤ+の妻で,エリアム+の娘バテ・シバ+です」という報告があった。 4 ダビデは使者たちにバテ・シバを連れてこさせた+。こうして彼女はダビデの所に来て,ダビデは彼女と寝た+。(彼女が汚れ*から自分を清めている期間に起きたことだった+。)その後,彼女は家に帰った。
5 バテ・シバは妊娠した。それで人を遣わしてダビデに,「子供ができました」と伝えた。 6 そこでダビデは人を遣わしてヨアブに,「ヘト人ウリヤを私の所に送りなさい」と伝えた。ヨアブはウリヤをダビデの所に送った。 7 ウリヤがやって来ると,ダビデは,ヨアブはどうしているか,兵士たちはどうしているか,戦いはどうなっているかと尋ねた。 8 それからダビデはウリヤに言った。「家に帰ってくつろぎなさい」。ウリヤは王の家から出ていき,王からの贈り物*がその後に続いた。 9 ところが,ウリヤは王の家の入り口の所で,王のほかの家来たち皆と一緒に眠った。自分の家には帰らなかった。 10 ダビデに,「ウリヤは家に帰らなかった」という報告があった。それでダビデはウリヤに言った。「遠征から戻ってきたのではないですか。どうして家に帰らなかったのですか」。 11 ウリヤはダビデに答えた。「箱+もイスラエルとユダの兵士たちも天幕にとどまり,私の主人ヨアブも主人の家来たちも野原で宿営しています。それなのに,私は家に帰って飲み食いし,妻と寝るのでしょうか+。生きているあなたに懸けて誓います。私はそんなことはいたしません!」
12 ダビデはウリヤに言った。「今日もここにとどまりなさい。明日あなたを送り出します」。それでウリヤはその日と翌日,エルサレムにとどまった。 13 その後ダビデは彼を呼んで,共に食べたり飲んだりし,彼を酔わせた。ところが,晩にウリヤは出ていって王のほかの家来たちと一緒に眠り,家に帰らなかった。 14 朝になると,ダビデはヨアブに手紙を書き,ウリヤに託した。 15 ダビデは手紙にこう書いた。「ウリヤを戦いが最も激しい前線に置きなさい。そして彼を残して退却し,彼が討たれて死ぬようにしなさい+」。
16 町を注意深く見ていたヨアブは,手ごわい戦士たちがいる場所を知っており,そこにウリヤを配置した。 17 町の人たちが出てきてヨアブと戦い,ダビデの家来たちの一部が倒れ,ヘト人ウリヤも死んだ+。 18 ヨアブは人を遣わし,戦況を全てダビデに報告させることにした。 19 使者にこう指示した。「戦況を全て王に話し終えた後, 20 王は怒って,こう言うかもしれない。『どうしてそんなに町に接近して戦ったのか。彼らが城壁の上から矢を射てくることが分からなかったのか。 21 エルベシェト+の子アビメレク+を討ったのは誰だったか。テベツで1人の女性が城壁の上からひき臼の石を投げ付けたので,死んだのではないか。どうしてそんなに城壁に接近したのか』。そう言われたら,『あなたの家来ヘト人ウリヤも死にました』と言いなさい」。
22 こうして使者は出掛け,ヨアブからの伝言を全てダビデに伝えた。 23 使者はダビデに言った。「彼らの戦力は私たちを上回っていて,彼らは私たちに向かって野原に出てきました。それでも私たちは彼らを町の門の入り口まで押し戻しました。 24 すると弓を射る人たちが城壁の上からあなたの家来たちを射たので,一部の者たちは死にました。あなたの家来ヘト人ウリヤも死にました+」。 25 ダビデは使者に言った。「ヨアブに,『今回のことは気にしなくてよいでしょう。剣は誰かしらをあやめるものです。町を激しく攻め,征服しなさい+』と言って,励ましなさい」。
26 ウリヤの妻は夫が死んだのを聞いて,嘆き悲しんだ。 27 喪の期間が終わると,ダビデは人を遣わして彼女を自分の家に連れてこさせた。彼女はダビデの妻になり+,男の子を産んだ。しかし,ダビデがしたことはエホバにとって非常に不快なことだった+。
12 それでエホバはナタン+をダビデの所に遣わした。ナタンはダビデの所に来て+言った。「ある町に2人の男性がいました。1人は裕福な人,もう1人は貧しい人でした。 2 裕福な人は非常に多くの羊や牛を持っていました+。 3 しかし貧しい人には,自分で買った小さな雌の子羊が1匹いるだけで,ほかには何もいませんでした+。その人はその子羊を世話し,子羊はその人の家族と一緒に成長していきました。その人は,少ない食べ物の中から子羊に食べさせ,自分の器から飲ませ,腕の中で寝かせました。子羊は娘のようになりました。 4 ある時,1人の旅人が裕福な人の所にやって来ました。ところが裕福な人は,その旅人のために自分の羊や牛を振る舞おうとはせず,貧しい人の雌の子羊を取って,それを振る舞いました+」。
5 するとダビデはその人に非常な怒りを感じ,ナタンに言った。「生きている神エホバに懸けて言います+。そんな男は死に値します! 6 その男は4匹の子羊で償うべきです+。相手の気持ちも考えずにそんなことをしたからです」。
7 そこでナタンはダビデに言った。「その人はあなたのことです! イスラエルの神エホバはこう言っています。『私はあなたを選んで*イスラエルの王とし+,あなたをサウルから助け出した+。 8 あなたの主人の家のもの+と妻たち+を喜んで与え,イスラエルとユダの民を与えた+。もしそれでも足りなければ,もっと与えるつもりだった+。 9 どうして私エホバにとって悪いことを行って,私の言葉を軽く見たのか。あなたはヘト人ウリヤを剣で討った+! 彼をアンモン人の剣で殺してから+,彼の妻を自分の妻にした+。 10 今後,あなたの家族は常に剣に悩まされる+。あなたがヘト人ウリヤの妻を自分の妻にし,私を侮ったからだ』。 11 エホバはこう言っています。『私はあなたへの災いをあなたの家族の中から生じさせる+。あなたの目の前で妻たちを取り上げて別の人*に与える+。その人は白昼堂々*あなたの妻たちと寝る+。 12 あなたはひそかに行ったが+,私はイスラエル全体の前で堂々と*このことを行う』」。
13 ダビデはナタンに言った。「私はエホバに対して罪を犯しました+」。ナタンはダビデに言った。「エホバはあなたの罪をお許しになります+。あなたは死ぬことはありません+。 14 しかし,あなたはエホバに対して非常に不敬なことをしたので,生まれたばかりのあなたの子は必ず死にます」。
15 こうしてナタンは家に帰った。
エホバはウリヤの妻が産んだダビデの子を打ち,その子は病気になった。 16 ダビデはその子のことで真の神に懇願した。厳格な断食をしながら,部屋に入っては,床の上で夜を過ごすのだった+。 17 彼の家の年長者たちが周りに立って,起き上がらせようとしたが,彼は応じず,一緒に食事をしようとはしなかった。 18 そして7日目,子供は死んだ。ダビデの家来たちは,子供が死んだことをダビデに知らせるのを恐れ,こう言った。「子供が生きていた時,王は,話し掛けても聞いてくださらなかった。それなのに,子供が死んだとどうして言えるだろう。王は何をするか分からない」。
19 ダビデは,家来たちがひそひそ話し合っているのを見て,子供が死んだことを悟った。そして家来たちに,「あの子が死んだのですか」と言った。家来たちは,「お亡くなりになりました」と答えた。 20 するとダビデは床から起き上がり,体を洗って油を塗り+,着替え,エホバの家+に行ってひれ伏した。その後,自分の家*に行って食べ物を用意させ,食べた。 21 家来たちはダビデに尋ねた。「どうしてそのようになさるのですか。お子さまが生きていた時は断食して泣いておられたのに,亡くなられるとすぐに起き上がって食事をなさいました」。 22 ダビデは答えた。「あの子が生きていた時,私は断食し+,泣いていました。それは,『エホバが私に憐れみを掛け,あの子が生きられるようにしてくださるかもしれない+』と思ったからです。 23 しかし死んでしまった以上,断食をする必要があるでしょうか。あの子を連れ戻せるでしょうか+。私はいずれあの子の所に行きます+。もうあの子は私の所に戻ってきません+」。
24 その後ダビデは妻のバテ・シバ+を慰めた。彼女の所に行き,彼女と寝た。やがて彼女は男の子を産み,その子はソロモン*+と名付けられた。エホバはその子を愛し+, 25 預言者ナタン+を遣わして,エホバのために,その子をエディデヤ*と名付けさせた。
26 ヨアブはアンモン人+の王*の都市ラバ+を攻め続け,攻略した+。 27 ヨアブは使者たちをダビデに送り,こう伝えさせた。「ラバを攻め+,水の都市*を攻略しました。 28 残りの兵士を集めて都市に向かって陣営を張り,攻め落としてください。さもないと,私が都市を攻め落とすことになり,私の功績になって*しまいます」。
29 それでダビデは全軍を集めてラバに行き,戦って攻め落とした。 30 そしてマルカムの頭から冠を取った。それは34キロの金でできた冠で,宝石が付いており,ダビデの頭に置かれた。ダビデは都市から非常に多くの物を奪った+。 31 また,都市にいた民を連れ出して,石切り,鉄の刃物や鉄のおのを使う仕事,れんが作りを行わせた。アンモン人の全ての町に対してそのようにした。やがてダビデと兵士たち皆はエルサレムに帰った。
13 ダビデの子アブサロムにはタマル+という美しい妹がいた。ダビデの子アムノン+はタマルに恋をした。 2 アムノンは妹タマルのことで思い悩み,具合が悪くなるほどだった。彼女は処女で,アムノンは彼女に何もできそうになかったからである。 3 アムノンには,ダビデの兄弟シムア+の子で,エホナダブ+という名前の友人がいた。エホナダブは利口な人だった。 4 エホナダブは言った。「王の子であるあなたが,どうして毎朝そんなに思い悩んでいるのですか。話してくれませんか」。アムノンは言った。「タマルに恋をしているのです。私の弟アブサロムの妹+です」。 5 エホナダブは言った。「ベッドに横になり,病気のふりをしなさい。あなたの父上が見舞いに来たら,こう言うのです。『妹のタマルがここに来るようにしていただけませんか。私が食べる物をタマルに用意させてください。目の前で彼女が病人のための食事*を作って出してくれるなら,食べます』」。
6 そこでアムノンは横になって病気のふりをした。王が見舞いにやって来たので,王に言った。「妹のタマルがここに来るようにしていただけませんか。タマルが私の目の前で菓子を2つ焼くようにしてください。それを出してもらったら,食べます」。 7 それでダビデは人を遣わし,家にいるタマルにこう伝えさせた。「アムノン兄さんの家に行って,食事*を作ってあげてほしい」。 8 タマルが兄アムノンの家に行くと,アムノンは横になっていた。タマルは彼の目の前で生地をこねて菓子を作った。 9 そして鍋から菓子を取り出してアムノンの前に出した。しかし彼は食べようとせず,「みんな,出ていきなさい!」と言った。それで皆が出ていった。
10 アムノンはタマルに言った。「食事*を寝室で食べられるよう持ってきてくれないか」。タマルは作った菓子を寝室にいる兄アムノンの所に持っていった。 11 すると,アムノンはタマルをつかまえて言った。「妹よ,さあ,私と寝てくれ」。 12 彼女は言った。「いけません,お兄さま! 私を辱めないでください。イスラエルではそのようなことをしてはならないのです+。そんなひどいことをしないでください+。 13 辱めを受けたら私は耐えられません。お兄さまもイスラエルで恥をかくことになってしまいます。ですから,どうか王に話してください。王はきっと私をお兄さまに与えてくださるでしょう」。 14 それでもアムノンは聞き入れず,力ずくで彼女を犯し,辱めた。 15 するとアムノンはタマルを憎み始めた。非常に強い憎しみだった。彼女に対する憎しみが,彼女に抱いていた愛よりも大きくなり,「起きて,出ていけ!」と言った。 16 タマルは言った。「嫌です,お兄さま。私を追い出すなんて,すでに私にしたことよりももっとひどいことです!」 それでもアムノンは聞き入れなかった。
17 アムノンは若い従者を呼んで言った。「この女をここから外に出し,鍵を掛けておけ」。 18 (タマルは特別な*長い服を着ていた。それは,処女である王の娘たちが着る服だった。)従者は彼女を外に連れ出し,鍵を掛けた。 19 タマルは頭に灰をかぶり+,着ていた上等の長い服を引き裂いた。手を頭に置いて歩き,泣きながら去っていった。
20 兄のアブサロム+が彼女に言った。「一緒にいたのはアムノン兄さんだったのか。いいか,タマル,黙っていなさい。彼はあなたの兄だ+。このことを気に病まなくていい」。それでタマルは兄アブサロムの家に住み,人と会わないようにした。 21 ダビデ王は一部始終を聞き,非常に怒ったが+,アムノンを責めるようなことはしなかった。長男であるアムノンを愛していたからである。 22 アブサロムはアムノンに何も言わなかった。妹タマルを辱めた+アムノンを憎んでいた+。
23 丸2年がたった頃,エフライム+の近くのバアル・ハツォルに,アブサロムの羊の毛を刈る人たちがいた。アブサロムは王の子全員を招いた+。 24 アブサロムは王のもとに来て言った。「今,羊の毛を刈っております。どうか王と家来たちも私と共においでください」。 25 王はアブサロムに言った。「でも,アブサロム,皆が行って負担を掛けるといけない」。アブサロムはしきりに頼んだが,王は行こうとせず,ただアブサロムのために祝福を願い求めた。 26 アブサロムは言った。「おいでにならないのでしたら,どうかアムノン兄さんを共に行かせてください+」。王は言った。「どうしてアムノンが行かなければいけないのか」。 27 しかしアブサロムが強く頼んだので,王はアムノンと王の子全員をアブサロムと共に行かせた。
28 アブサロムは従者たちに命じた。「よく見ていなさい。アムノンがぶどう酒でいい気分になったら,私はあなたたちに,『アムノンを討て!』と言う。そうしたら,彼を殺しなさい。恐れてはいけない。これは私の命令だ。強くあって,勇気を出しなさい」。 29 それでアブサロムの従者たちは,命じられた通り,アムノンを殺した。王のほかの子たちは皆,立ち上がり,それぞれラバに乗って逃げた。 30 彼らが到着する前に,ダビデは,「アブサロムが王の子全員を討ち,皆死んだ」という報告を受けた。 31 王は立ち上がって衣服を引き裂き,床に横になった。家来たちは皆,衣服を引き裂き,そばに立っていた。
32 ダビデの兄弟シムア+の子エホナダブ+がこう言った。「ご主人さま,王の子全員が殺されたとは思わないでください。亡くなったのはアムノンだけです+。アブサロムが,妹+タマル+がアムノンに辱められた日から決意していたこと+を命令したのです。 33 それで,ご主人さま,王よ,『王の子たちが皆死んだ』という言葉に心を留めないでください。亡くなったのはアムノンだけなのです」。
34 その間にアブサロムは逃げ去った+。見張りが目を上げると,後ろの山沿いの道から多くの人がやって来るのが見えた。 35 それでエホナダブ+は王に言った。「ご覧ください。王の子たちが戻ってこられました。私が申し上げた通りです」。 36 彼が話し終えると,王の子たちが来て,声を上げて泣いた。王も家来たち皆も非常に激しく泣いた。 37 一方,アブサロムは逃げ去り,ゲシュルの王アミフドの子タルマイ+の所に行った。ダビデは何日も息子の死を嘆き悲しんだ。 38 逃げてゲシュル+に行ったアブサロムは,3年そこにとどまった。
39 やがてダビデ王はアブサロムの所に行きたいと思った。アムノンの死を受け入れた*のである。
14 ツェルヤの子ヨアブ+は,アブサロムを思う王の気持ちに気付いた+。 2 そこでヨアブはテコア+に人を遣わし,1人の利口な女性を連れてこさせた。そして彼女に言った。「喪服を着て,嘆き悲しんでいるふりをしてくれないか。体に油を塗ってはいけない+。誰かを亡くして長い間嘆き悲しんでいる女性のように振る舞うのだ。 3 王のもとに行き,こう言いなさい」。そうしてヨアブは言うべきことを彼女に伝えた。
4 テコアの女性は王のもとに行き,身をかがめてひれ伏し,「王よ,助けてください!」と言った。 5 王は彼女に,「どうしたのですか」と言った。すると彼女は言った。「私はやもめです。夫は亡くなりました。 6 私には2人の息子がおり,息子たちは野原でけんかを始めました。割って入る人は誰もおらず,1人がもう1人を殴打して殺してしまいました。 7 すると一族全体が私に向かって立ち上がり,『兄弟を殴打した者を引き渡せ。殺された兄弟のために,その者を殺すのだ+! 跡継ぎが途絶えることになっても構わない』と言うのでございます。彼らは,私に残された最後の炭火*を消して,夫の名前も子孫*も地上から消し去ろうとしているのです」。
8 王は女性に言った。「家に帰りなさい。あなたのことで命令を出しましょう」。 9 テコアの女性は王に言った。「王よ,罪の責任は私と父の家の者にあります。王とその王座は潔白です」。 10 王は言った。「あなたに何かを言ってくる人がいれば,その人を私の所に連れてきなさい。その人があなたを悩ますことは二度となくなります」。 11 女性は言った。「どうか王がエホバ神を覚えていてくださり,復讐者*が+息子を殺害することがありませんように」。王は言った。「生きている神エホバに懸けて言います+。あなたの息子の髪の毛1本でさえ地面に落ちることはありません」。 12 女性は,「どうか王に一言申し上げさせてください」と言った。王は,「話しなさい」と言った。
13 女性は言った。「王はどうして神の民+にとって損失となることをしておられるのですか。王がおっしゃったことからすると,追放した子+を連れ戻さない王には罪があるのではありませんか。 14 私たちは皆,必ず死にます。地面に注ぎ出され,取り戻すことのできない水のようです。しかし,神は命を取り去ったりはしません。神は,誰かが追放されたとしても,ご自分のもとからは追放されるべきではない理由を考慮されます。 15 私がこうしたことを王にお話しに参りましたのは,人々が怖くなったからです。私は考えました。『王に話そう。王はきっと私の願いを聞いて行動してくださる。 16 王は聞いて,私を救ってくださるに違いない。神に頂いた土地から私とたった1人の息子を消し去ろうとする人の手から,救ってくださる+』。 17 そしてこう願いました。『王が私を安心させることを言ってくださいますように』。王は,真の神の天使のように,良いことと悪いことを見分けるからです。エホバ神が王と共にいてくださいますように」。
18 王は女性に答えた。「私が尋ねることに隠さずに答えてください」。女性は言った。「王よ,どうぞおっしゃってください」。 19 王は尋ねた。「これは全部,ヨアブがさせたことなのですか+」。女性は答えた。「王よ,生きているあなたに懸けて申します。王が言われる通りです*。あなたの家来ヨアブから指示を受け,言うべきことを教えられました。 20 王に状況を違った観点で見ていただくため,あなたの家来ヨアブがしたことです。ですが,王は真の神の天使のような知恵をお持ちで,地上で起きていることを全てご存じです」。
21 それで王はヨアブに言った。「いいでしょう。こうしましょう+。若者アブサロムを連れ戻しに行きなさい+」。 22 ヨアブは身をかがめてひれ伏し,王を称賛した。そして言った。「ご主人さま,王よ,今日私は王の好意を得ていることを知りました。王が私の願いを聞いて行動してくださったからです」。 23 こうしてヨアブは立ち上がってゲシュル+に行き,アブサロムをエルサレムに連れてきた。 24 王は,「彼を自分の家に戻らせなさい。ですが,彼は私に会いに来てはなりません」と言った。それでアブサロムは自分の家に戻り,王に会いには行かなかった。
25 イスラエルのどこにも,アブサロムほどりりしくて称賛される人はいなかった。頭のてっぺんから足の裏まで欠点がなかった。 26 彼が髪の毛を切ると,重さは王室の石重り*で量って2.3キロだった。(彼は髪が非常に重かったので,年に1度切っていた。) 27 アブサロムには3人の息子+と1人の娘が生まれた。娘はタマルといい,とても美しい女性だった。
28 アブサロムは丸2年エルサレムに住んでいたが,王に会いに行くことはなかった+。 29 アブサロムはヨアブを呼んで王のもとに遣わそうとしたが,ヨアブは来なかった。再び人を送って彼を呼んだが,それでも来ようとしなかった。 30 ついにアブサロムは家来たちに言った。「私の土地の隣にヨアブの土地があり,大麦が植えてある。そこに火を付けに行け」。それでアブサロムの家来たちはその土地に火を付けた。 31 ヨアブは立ち上がり,アブサロムの家に来て言った。「あなたの家来たちはどうして私の土地に火を付けたのですか」。 32 アブサロムはヨアブに答えた。「私は人を送ってあなたにこう伝えさせた。『こちらに来てほしい。あなたを王のもとに遣わし,こう尋ねてもらいたいのだ。「なぜ私はゲシュルから来たのでしょうか+。私にとってはあそこにいた方がましでした。王に会わせてください。もし私に罪があるのでしたら,王は私を殺すべきです」』」。
33 それでヨアブは王のもとに行って話した。王がアブサロムを呼び寄せたので,アブサロムは王のもとに来て,王の前で身をかがめてひれ伏した。王はアブサロムに口づけした+。
15 そうしたことの後,アブサロムは自分のために兵車と馬と護衛*50人を配備した+。 2 また,アブサロムは朝早く起きて,都市の門に通じる道の脇に立つようにした+。訴え事のある人が,裁いてもらおうと王の所にやって来ると+,アブサロムはその人を呼んで,「あなたはどこの町の人ですか」と言い,その人は「イスラエルのこれこれの部族の者でございます」と言うのだった。 3 アブサロムは,「あなたの訴えは正しくてもっともですが,王の下には,あなたの件を扱ってくれる人はいません」と言った。 4 そしてこう言うのだった。「私がこの国の裁判人に任命されていれば,訴え事や争い事がある人はみんな私のもとに来て,公正な裁きを受けられるのですが」。
5 誰かが近づいてきてひれ伏そうとすると,アブサロムは手を出して引き寄せ,口づけするのだった+。 6 裁いてもらおうとして王の所に来る全てのイスラエル人に,アブサロムはこうしたことをしていた。イスラエルの人たちの心を盗んでいたのである+。
7 4年*がたった頃,アブサロムは王にこう言った。「どうか私をヘブロン+に行かせてください。エホバにした誓約を果たしたいのです。 8 私はシリアのゲシュル+に住んでいた時,『もしエホバが私をエルサレムに連れ戻してくださるなら,エホバに捧げ物をし*ます』という厳粛な誓約をいたしました+」。 9 王は言った。「気を付けて行きなさい」。そこでアブサロムは立ち上がって,ヘブロンに行った。
10 アブサロムはイスラエルの全部族にひそかに使者たちを送った。こう言っておいた。「角笛の音を聞いたらすぐ,『アブサロムがヘブロンで王になった+!』と宣言しなさい」。 11 200人の人がアブサロムと共にエルサレムを出ていった。彼らは招集されるままに,何も疑わず,事情を知らずに付いていった。 12 さらに,アブサロムは犠牲を捧げた時,ギロに人を遣わして,ダビデの顧問官*で+ギロ+の人アヒトフェル+を呼び寄せた。こうして謀反は勢いを増し,アブサロムの支持者は増えていった+。
13 やがてダビデのもとに人がやって来て,こう報告した。「イスラエルの人たちの心はアブサロムに向いています」。 14 ダビデは直ちに,共にエルサレムにいる家来たち皆に言った。「今すぐ逃げましょう+。さもないと,アブサロムから誰も逃げられなくなります! 急ぎなさい。彼はすぐに追い付いて,私たちに危害を加え,都市を剣で討つでしょう+!」 15 家来たちは王に言った。「王がお決めになることは何でもいたします+」。 16 王は,留守にする家*の番として側室+10人を残し,家の人全員を連れて出発した。 17 王は連れてきた人たちと共に進んでいき,一行はベト・メルハクで立ち止まった。
18 王と共に出発する*家来たち,ケレト人,ペレト人+,王に付いてきたガトの人+600人の皆が王の前を通り,王は確認を取った*。 19 王はガトの人イッタイ+に言った。「どうしてあなたも私たちと一緒に行くのですか。戻って,新しい王と共にとどまりなさい。あなたは外国人ですし,亡命者なのです。 20 昨日来たばかりのあなたを,私たちと一緒にさまよわせるわけにはいきません。私はいつどこに行くか分からないのです。あなたの兄弟たちを連れて戻りなさい。エホバがあなたに揺るぎない愛を示し,支え続けてくださいますように+!」 21 イッタイは王に言った。「生きている神エホバと王に懸けて誓います。たとえ死ぬことになっても,どこでも王が行かれる場所に私も参ります+!」 22 それでダビデはイッタイ+に言った。「では,谷を渡って向こうに行きなさい」。こうしてガトの人イッタイは,部下や家族の皆と共に谷を渡った。
23 人々が谷を渡る中,付近の住民たちは皆,声を上げて泣いていた。王はキデロンの谷+のそばに立ち,人々は荒野に通じる道に向かってそこを渡っていった。 24 ザドク+もそこにいて,ほかに真の神の契約の箱+を運ぶ+レビ族の人たち+皆が共にいた。彼らは真の神の箱を下ろした。人々が都市から出て谷の向こう側まで行く中,アビヤタル+もそこにいた。 25 王はザドクに言った。「真の神の箱を都市に戻しなさい+。もし私がエホバの好意を得ているなら,神は私を連れ戻して,箱とその住まいを見させてくださいます+。 26 しかし,もし神が,『あなたのことを喜んではいない』と言われるなら,神が良いと思われることを私になさいますように」。 27 王は祭司ザドクに言った。「あなたは予見者ですね+。気を付けて都市に戻りなさい。あなたたちの2人の子も連れていきなさい。あなたの子アヒマアツとアビヤタルの子ヨナタン+です。 28 あなたたちから知らせがあるまで,私は荒野に近い渡り場で待っています+」。 29 それでザドクとアビヤタルは真の神の箱をエルサレムに戻し,そこにとどまった。
30 ダビデは泣きながらオリーブ山+を登った*。頭を覆い,はだしで歩いた。ダビデと共にいた人々も頭を覆い,泣きながら登っていった。 31 それからダビデのもとに,「アヒトフェルが,アブサロム+と共にいる謀反者たちに加わった+」という報告があった。ダビデは,「エホバ+,どうかアヒトフェルの助言が愚かなものと見なされるようにしてください+!」と言った。
32 民がよく神にひれ伏していた山頂にダビデが着くと,アルキ人+のフシャイ+が会いに来ていた。フシャイの長い服は引き裂かれ,頭に土をかぶっていた。 33 ダビデは彼に言った。「もしあなたが私と一緒に来るなら,私の負担になります。 34 しかし,もしあなたが都市に戻ってアブサロムに,『王よ,私はあなたの家来です。以前はあなたの父上の家来でしたが,今はあなたの家来です+』と言うなら,あなたは私のために,アヒトフェルの助言が実行されるのを阻むことができます+。 35 都市には祭司のザドクとアビヤタルもいます。王の家から聞くことは全て,祭司のザドクとアビヤタルに伝えてください+。 36 また,彼らの息子2人,ザドクの子アヒマアツ+とアビヤタルの子ヨナタン+も都市にいます。聞いたことは全部,2人を通して私に伝えてください」。 37 それでダビデの友人*フシャイ+は都市に行った。アブサロムもエルサレムに入った。
16 ダビデが山頂から少し下ると+,メピボセテ+の従者ツィバ+が会いに来ていた。くらを置いた1対のロバを連れ,それにパン200個,干しぶどうの菓子100個,夏の果物*の菓子100個,ぶどう酒の入った大きなつぼを載せていた+。 2 王はツィバに言った。「これらの物をどうして持ってきたのですか」。ツィバは答えた。「ロバは王の家の方たちに乗っていただくため,パンと夏の果物は部下の方たちに食べていただくため,ぶどう酒は荒野で疲れ切った方たちに飲んでいただくため,持ってまいりました+」。 3 王は言った。「ところで,あなたの主人の孫*はどこにいますか+」。ツィバは王に言った。「今,エルサレムにとどまっております。彼は,『今日,イスラエル国民は祖父*の王権を私に返すことになる+』と言っていました」。 4 王はツィバに言った。「メピボセテのものは全部あなたのものです+」。ツィバは言った。「あなたの前でひれ伏します。王の好意を得られますように+」。
5 ダビデ王がバフリムまで来ると,サウル家の一族の男性が出てきた。ゲラの子で,シムイ+という名前だった。彼はののしりながら近づいてきた+。 6 そしてダビデ王と家来たち皆に石を投げ付けた。ほかの人々と王の両脇にいた戦士たちにもそうした。 7 シムイはこうののしった。「出ていけ,出ていけ! 流血の罪のある男,どうしようもないやつめ! 8 サウル家の血を流して王権を奪ったおまえに,エホバは罪の報いを与える。エホバはおまえの子アブサロムに王権を渡す。おまえは流血の罪のある男だから,災いに遭っているのだ+!」
9 ツェルヤの子アビシャイ+が王に言った。「どうして,あの死んだ犬+に王をののしらせておくのですか+。どうか私を行かせて彼の首をはねさせてください+」。 10 王は言った。「ツェルヤの子たち+,これは私のことで,あなたたちには関係のないことです。ののしらせておきましょう+。エホバが彼に,『ダビデをののしりなさい』と言ったのです。そうであれば,いったい誰が,『どうしてこんなことをしているのだ』と言ってよいでしょう+」。 11 ダビデはアビシャイと家来たち皆に言った。「私の子,私から出た子が私の命を狙っているのですから+,ベニヤミン族の人+であればなおさらでしょう。放っておいて,ののしらせておきなさい。彼はエホバに言われてそうしているのです。 12 エホバは私の苦難を見てくださるでしょう+。エホバは,私が今日受けたののしりの代わりに,良いことを与えてくださいます+」。 13 こうしてダビデと部下たちは道を下っていった。その間,シムイは並行して山沿いを歩き,ののしりながら+石やたくさんの土を投げ付けてきた。
14 ついに王と人々は目的地に着いた。非常に消耗しており,そこで疲れを癒やした。
15 一方,アブサロムとイスラエルの人たち皆は,エルサレムに着いた。アヒトフェル+も一緒だった。 16 ダビデの友人*でアルキ人+のフシャイ+がアブサロムの所にやって来た。フシャイはアブサロムに言った。「王が栄えますように+! 王が栄えますように!」 17 アブサロムはフシャイに言った。「友ダビデへのあなたの揺るぎない愛はどこに行ってしまったのか。どうして友と一緒に行かなかったのか」。 18 フシャイはアブサロムに言った。「そんなことはできません。私は,エホバとこの民とイスラエルの人たち皆が選んだ方の側に付き,そのもとにとどまります。 19 では,私は誰に仕えるべきでしょうか。私の友の子ではありませんか。あなたの父上に仕えたように,あなたに仕えます+」。
20 その後,アブサロムはアヒトフェルに言った。「助言はあるか+。私たちはどうしたらよいか」。 21 アヒトフェルはアブサロムに言った。「あなたの父上が留守にする家*の番として残した側室たち+と関係を持ちなさい+。あなたが父上に憎まれることをした,とイスラエル全体が聞けば,あなたの支持者たちは勢いづくでしょう」。 22 それでアブサロムのために屋上+に天幕が張られた。アブサロムはイスラエル全体の目の前で+,父親の側室たちと関係を持った+。
23 当時,アヒトフェルの助言+は真の神の言葉のように見なされていた。彼の助言は全て,ダビデからもアブサロムからもそのように重んじられていた。
17 アヒトフェルはアブサロムに言った。「どうか私に1万2000人を選ばせ,今夜,ダビデの後を追わせてください。 2 疲れて弱っている*ところ+を襲い,彼を混乱に陥れます。共にいる皆が逃げ出すでしょうから,私は王だけを討ちます+。 3 そして民全てをあなたのもとに連れ戻します。あなたが狙っている男さえ何とかすれば,民は皆,戻ってきて,やがて穏やかになるでしょう」。 4 アブサロムとイスラエルの全ての長老にとって,これは名案と思えた。
5 それでもアブサロムは,「アルキ人のフシャイ+を呼んでもらいたい。彼の言うことも聞こうではないか」と言った。 6 それでフシャイがアブサロムの所に来た。アブサロムは言った。「アヒトフェルはこのような助言をした。この助言を実行してよいだろうか。よくないなら,どうすればよいか話しなさい」。 7 フシャイはアブサロムに言った。「アヒトフェルがした今回の助言は良くありません+!」
8 フシャイは続けた。「よくご存じのように,あなたの父上と部下たちは強く+,野原で子を奪われた雌熊のように+気が立っています。それに,あなたの父上は戦士ですから+,民と共に夜を過ごすことはありません。 9 今はどこかの洞窟*かほかの場所に隠れているでしょう+。あなたの父上が先に攻撃してきたら,『アブサロムに付いていた民は打ち破られた!』といううわさが広まります。 10 そうなると,ライオンのように勇敢な*人+でもおじけづいてしまいます。イスラエル全体が知っている通り,あなたの父上は強く+,共にいる部下たちも勇敢なのです。 11 私の助言はこうです。イスラエル全体をあなたのもとに集めてください。ダンからベエル・シェバにかけて+,海辺の砂のように+多くの人を集め,あなたが率いて戦いに行くのです。 12 そうすれば,彼がどこにいようとも私たちは見つけ,露が地面に降りるかのように彼に襲い掛かれます。彼も部下たちも,一人も生き残りません。 13 もし彼がどこかの町に逃げ込むなら,イスラエル全体と共に行ってその町に綱を掛け,町を谷まで引きずっていき,そこに小石一つさえ残らないようにします」。
14 するとアブサロムとイスラエルの人たち皆は言った。「アルキ人フシャイの助言は,アヒトフェルの助言よりも優れている+!」 エホバの決定*により,アヒトフェルの的確な助言は実行を阻まれることになっていた+。エホバはアブサロムに災難をもたらそうとしていたのである+。
15 フシャイは,祭司のザドクとアビヤタル+に言った。「アヒトフェルはアブサロムとイスラエルの長老たちにこれこれの助言をし,私はこれこれの助言をしました。 16 それですぐに人を遣わしてダビデにこう伝えてください。『今夜は,荒野に近い渡り場*にいてはいけません。必ず川を渡っていってください。そうしないと,王も民も皆,消し去られてしまいます+』」。
17 ヨナタン+とアヒマアツ+はエン・ロゲル+で待機していた。あえて都市に入ることをしなかったのである。そこに召し使いの女性がやって来て報告し,2人はダビデ王の所に伝えに向かった。 18 ところが,ある若者が2人を見掛け,アブサロムに話した。それで2人はすぐに去っていき,バフリム+のある男性の家に行った。庭に井戸があったので,2人はその中に下りた。 19 男性の妻が井戸の口に覆いを掛け,その上に砕いた穀物を載せたため,誰にも気付かれなかった。 20 アブサロムの家来たちが家に来て女性に言った。「アヒマアツとヨナタンはどこにいるのか」。女性は答えた。「ここを通り過ぎて川の方に行きました+」。家来たちは捜したが,見つけられず,エルサレムに帰った。
21 家来たちが去ると,2人は井戸から出てきて,ダビデ王の所に行ってこう伝えた。「さあ,すぐに川を渡ってください。アヒトフェルはあなたを討つためにこれこれの助言をしました+」。 22 ダビデと民の皆は直ちに出発して,ヨルダン川を渡った。夜明けまでに,全員がヨルダン川を渡り切った。
23 アヒトフェルは,自分の助言が実行されなかったのを知って,ロバを用意し,故郷+の自分の家に帰った。そして家の人たちに指示を与えてから+,首をつった+。彼は死に,父祖たちの墓に葬られた。
24 その間にダビデはマハナイム+に行った。アブサロムもイスラエルの人たち皆を連れてヨルダン川を渡った。 25 アブサロムはヨアブ+の代わりにアマサ+に軍隊を任せた。アマサは,イスラエル人イトラとナハシュの娘アビガイル+の間の子である。アビガイルは,ヨアブの母ツェルヤの姉妹だった。 26 イスラエルとアブサロムは,ギレアデ地方+に陣営を張った。
27 ダビデがマハナイムに着くとすぐ,アンモン人の都市ラバ+の人ナハシュの子ショビと,ロ・デバルの人アミエルの子マキル+と,ギレアデのロゲリムの人バルジライ+が, 28 寝具,鉢,土器,小麦,大麦,麦粉,炒った穀物,空豆,レンズマメ,あぶった穀物を持ってきた。 29 蜂蜜,バター,羊,チーズ*もあった。彼らは,ダビデと民が食べられるようにとこれら全てを持ってきた+。「民は荒野で飢えて疲れ,喉が渇いている+」と思ったのである。
18 ダビデは共にいた部下たちを数え,千人長や百人長たちを任命した+。 2 そして,部下の3分の1をヨアブ+,3分の1をヨアブの兄弟でツェルヤ+の子アビシャイ+,3分の1をガトの人イッタイ+の指揮下に置いた。王は部下たちに言った。「私も皆さんと共に出陣します」。 3 部下たちは言った。「あなたは出陣してはいけません+。あなたは私たちの1万人に値します+。私たちが逃げようと,私たちの半分が死のうと,彼らは何とも思わないでしょう。あなたは町にいて支援してくださる方がよいのです」。 4 王は言った。「皆さんが最善と思うことをしましょう」。こうして王は町の門の近くに立ち,部下たちは皆,百人隊ごと,千人隊ごとに出ていった。 5 王はヨアブ,アビシャイ,イッタイにこう命じた。「私のために,若いアブサロムを優しく扱ってください+」。アブサロムについて王が長たち皆にそう命じた時,部下全員が聞いていた。
6 部下たちはイスラエルに立ち向かうため野原に出ていった。戦いはエフライムの森+で行われた。 7 イスラエルの民+はそこでダビデの家来たちに打ち破られた+。その日の戦死者は非常に多く,2万人に上った。 8 戦いは地域一帯に広がり,その日,剣で死んだ人よりも多くの人が森に潜む危険の犠牲になった。
9 やがてアブサロムはダビデの家来たちに出くわした。アブサロムはラバに乗っており,ラバは大木の入り組んだ枝の下に来た。するとアブサロムは,髪が大木に引っ掛かって宙づりになり*,乗っていたラバはそのまま走っていった。 10 それを見た人がヨアブ+にこう伝えた。「アブサロムが大木に宙づりになっているのを見ました」。 11 ヨアブはその人に言った。「それを見ておきながら,どうしてその場で仕留めなかったのか。そうしていたら,銀10枚とベルトを与えてやったのに」。 12 その人はヨアブに言った。「私はたとえ銀1000枚を渡されても,王のご子息に手は出しません。私たちが聞いている所で,王はあなたとアビシャイとイッタイに,『みんな,若いアブサロムを大事に扱いなさい』と命じたからです+。 13 私が背いて彼の命を奪っていた*なら,王に必ず知られたでしょうし,あなたは私を守ってはくださらなかったでしょう」。 14 ヨアブは言った。「これ以上おまえと話しても時間の無駄だ!」 そうしてヨアブは3本の投げ矢*を取り,大木に宙づりになってまだ生きていたアブサロムの心臓に突き刺した。 15 ヨアブの武器を運ぶ10人の従者も来て,アブサロムを討って息の根を止めた+。 16 ヨアブは角笛を吹き鳴らし,部下たちはイスラエルを追うのをやめて戻った。ヨアブが停止を呼び掛けたのである。 17 彼らはアブサロムを運んで森の大きな穴に投げ込み,その上に石を積んで非常に大きな山にした+。一方,イスラエルは皆,それぞれ自分の家に逃げた。
18 ところでアブサロムは存命中,王の谷*に+1つの石を自分のために立てていた。彼が言うには,「私には,私の名前を思い起こさせる息子が一人もいない+」からだった。彼はその石に自分の名前を付け,それは今も「アブサロムの記念碑」と呼ばれている。
19 ザドクの子アヒマアツ+は言った。「どうか私に走らせ,この知らせを王に伝えさせてください。エホバは王を敵から解放して,王が正しいということを示されたからです+」。 20 ヨアブは彼に言った。「今回,知らせを持っていくのはあなたではない。王の子が死んだのだから,今回はあなたが伝えてはいけない+。あなたが伝えるのは別の時だ」。 21 ヨアブはあるクシュ人+に言った。「あなたが見たことを王に伝えに行きなさい」。そこでクシュ人はヨアブに頭を下げ,走っていった。 22 ザドクの子アヒマアツはもう一度ヨアブに言った。「どんなことになろうとも,どうかクシュ人の後を走らせてください」。ヨアブは言った。「アヒマアツ,どうしてあなたが走らなければいけないのか。あなたが伝えることは何もない」。 23 それでもアヒマアツは,「どんなことになろうとも,走らせてください」と言った。ヨアブは,「走れ!」と言った。そこでアヒマアツは走ってヨルダン地域を通り,やがてクシュ人を追い越した。
24 さて,ダビデは町の2つの門+の間に座っていた。見張り+が城壁の門の屋上に行って見ると,1人で走ってくる人がいた。 25 それで見張りが叫んで王に知らせると,王は「1人なら,その人は知らせを持っています」と言った。その人が近づいてくる中, 26 見張りは別の人が走ってくるのを見た。そして門番に叫んだ。「見てください! 別の人が1人で走ってきます!」 王は,「その人も知らせを持っています」と言った。 27 見張りは言った。「走り方からして,最初の人はザドクの子アヒマアツ+のようです」。王は,「彼は良い人です。良い知らせを持ってくるでしょう」と言った。 28 アヒマアツは叫んで,「全て順調です!」と王に言った。そして王にひれ伏し,こう言った。「あなたの神エホバが賛美されますように! 神は王に反逆した*人たちを王の手に渡してくださいました+」。
29 王は,「若いアブサロムは無事ですか」と尋ねた。アヒマアツは言った。「私と王の家来がヨアブから遣わされた時,大きな騒ぎが起きているのを見ましたが,何かは分かりませんでした+」。 30 王は,「脇に寄って,立っていなさい」と言った。それでアヒマアツは脇に寄り,そこに立った。
31 そこへクシュ人が到着し+,こう言った。「ご主人さま,王よ,この知らせをお聞きください。エホバは今日,あなたを反逆者たちから解放して+,あなたが正しいということを示されました」。 32 王はクシュ人に言った。「若いアブサロムは無事ですか」。クシュ人は言った。「王の敵と,あなたに危害を加えようとした反逆者が皆,あの若者のようになりますように+!」
33 すると王はひどく動揺して,門の上の屋上の部屋に行って泣いた。歩きながら,こう言った。「わが子アブサロム,わが子,わが子アブサロム! 私が代わりに死ねばよかったのに。わが子,わが子アブサロム+!」
19 ヨアブの所に,「王がアブサロムのことで泣き,嘆き悲しんでいる+」という報告があった。 2 そのため,兵士たち皆にとって,その日の勝利*の喜びは嘆きに変わった。息子のことで王が悲しんでいると聞いたからである。 3 兵士たちはその日,屈辱のうちに敗走する人たちのように,ひっそりと町に帰った+。 4 王は顔を覆い,「わが子アブサロム! わが子,わが子アブサロム+!」と大声で泣き叫んでいた。
5 ヨアブは王がいる家に入り,こう言った。「あなたは今日,家来たち皆に恥をかかせました。彼らはあなたの命を救い,息子+や娘+,妻や側室+の命も救ったのではないですか。 6 あなたは,あなたを憎む人たちを愛し,あなたを愛する人たちを憎んでいます。あなたが今日していることからすれば,あなたにとって長や家来たちは大して重要ではありません。今日アブサロムが生きていて私たちが死んでいる方が,あなたにとってはよかったのだと思います。 7 さあ,立ち上がって出ていき,家来たちを安心させてください。私はエホバに懸けて誓います。もしあなたが出ていかないなら,今夜は誰もあなたのもとにとどまりません。そうなれば,若い時からこれまでにあなたに降り掛かったどんな災難よりもひどいことが起きるでしょう」。 8 そこで王は立ち上がり,町の門の所に座った。そして民は皆,「王は門の所に座っている」と知らされ,王の前にやって来た。
一方,イスラエルは,それぞれ自分の家に逃げ帰っていた+。 9 イスラエルの全部族の中で,人々は皆こう言い争っていた。「王は私たちを敵から救い+,フィリスティア人から救い出してくれたが,今はアブサロムのことで逃亡している+。 10 私たちが選んだ*アブサロム+が戦いで死んでしまった+今,どうして王を連れ戻そうとしないのか」。
11 ダビデ王は人を遣わして,祭司のザドク+とアビヤタル+にこう伝えさせた。「ユダ+の長老たちにこう話しなさい。『どうしてあなたたちは王を家に連れ戻そうとせず,ほかの部族に後れを取っているのですか。イスラエルの皆の声が私の家に届いています。 12 あなたたちは,私の兄弟,私の肉親*です。それなのにどうして王を連れ戻そうとせず,ほかの部族に後れを取るのですか』。 13 また,アマサ+にこう言いなさい。『あなたは私の肉親ではないですか。もしあなたが今後ヨアブ+の代わりに軍隊長にならないなら,神が私を厳しく罰しますように』」。
14 こうしてユダの全ての人の心がすっかり傾いた。彼らは人を遣わして王に,「あなたも,あなたの家来たちも皆,お戻りください」と伝えさせた。
15 王は帰還し始め,ヨルダン川まで来た。ユダの民は,王を迎えてヨルダン川を渡るのを助けようとして,ギルガル+にやって来た。 16 ベニヤミン族でゲラの子である,バフリムの人シムイ+も,ダビデ王を迎えるためにユダの人たちと一緒に急いでやって来た。 17 ベニヤミンの人たち1000人がシムイと共にいた。また,サウル家の従者ツィバ+も15人の息子や20人の召し使いを連れて,王が来るよりも前にヨルダン川に駆け付けた。 18 彼*は,王の家の人を渡らせたり王の要望に応えたりするため,渡り場を渡った。一方,ゲラの子シムイは,王がヨルダン川を渡ろうとした時,その前でひれ伏した。 19 そして王に言った。「王が私を有罪とお考えになりませんように。王がエルサレムから出ていかれた日に,私が犯しました過ち+を思い出さないでください。王よ,心に留めないでください。 20 私は,自分が罪を犯したことをよく分かっております。それで今日,王をお迎えするためにヨセフの一族の中で一番先に参りました」。
21 ツェルヤの子+アビシャイ+が言った。「シムイは殺されるべきではないでしょうか。エホバが選んだ*方をののしったのですから+」。 22 ダビデは言った。「ツェルヤの子たち+,これは私のことで,あなたたちには関係のないことです。どうして私に反発するのですか。今日イスラエルで誰かが殺されてよいでしょうか。私が今イスラエルの王であることを,私は分かっています」。 23 王はシムイに,「あなたは死ぬことはありません」と言い,誓った+。
24 サウルの孫メピボセテ+も王を迎えに出た。メピボセテは,王が出ていった日から無事に帰還した日まで,足も洗わず,口ひげの手入れもせず,服も洗わなかった。 25 彼が王を迎えるためにエルサレムに*来た時,王は彼にこう言った。「メピボセテ,あなたはどうして私と一緒に来なかったのですか」。 26 メピボセテは言った。「ご主人さま,王よ,私は召し使い+のたくらみにはまったのです。私は足が不自由ですので+,『ロバに乗って王と一緒に行けるよう,くらを置いておいてください』と言ってありました。 27 それなのに,彼は王の前で私のことを中傷しました+。ですが,王は真の神の天使のような方ですから,王が良いと思うことをなさってください。 28 私の父の家の者は皆,王に滅ぼされてもおかしくないのに,あなたは私を同じ食卓に着かせてくださいました+。私には,これ以上何かを王に求める権利などございません」。
29 王はメピボセテに言った。「それ以上話さなくて結構です。こうします。あなたとツィバで畑を分け合いなさい+」。 30 メピボセテは王に言った。「王が無事に家に戻られたのですから,全部彼のものになっても構いません」。
31 ギレアデの人バルジライ+もロゲリムからやって来て,ヨルダン川まで王に付き添った。 32 バルジライは非常に年を取っており,80歳だった。とても裕福で,王がマハナイムにいた時には食物を供給した+。 33 王はバルジライに言った。「一緒に渡りましょう。エルサレムであなたに食物を与えます+」。 34 バルジライは王に言った。「王と共にエルサレムに行ったとしても,私はあと何年生きられるでしょうか。 35 私は今80歳です+。私は,物の良しあしを見分けられるでしょうか。食べるものや飲むものを味わえるでしょうか。男女の歌い手たち+の声を聞けるでしょうか。王に余計な重荷を負わせるわけにはいきません。 36 ヨルダン川までお連れできただけで十分です。そこまでしていただくには及びません。 37 どうか帰らせてください。父と母の墓+に近い私の町で死なせてください。ここにキムハム+がおります。彼を王と共に渡らせてください。良いと思うことを彼になさってください」。
38 王は言った。「キムハムと一緒に渡ります。あなたが良いと思うことを彼にしましょう。あなたの願いは何でもかなえます」。 39 民は皆ヨルダン川を渡り始めた。王は渡る時,口づけして+バルジライのために祝福を願った。そうしてバルジライは町に帰っていった。 40 王は川を渡ってギルガル+に向かい,キムハムも一緒に行った。ユダの民の皆とイスラエルの民の半分が王を渡っていかせた+。
41 ほかのイスラエルの人たち皆が王のもとに来て,こう言った。「私たちの兄弟であるユダの人たちは,どうしてあなたを横取りして,王と家の人たちや部下たちにヨルダン川を渡らせたのですか+」。 42 ユダの人たち皆がイスラエルの人たちに答えた。「王は私たちの身内だからだ+。このことでどうして怒っているのか。私たちは王の費用で何かを食べたり,贈り物を受け取ったりしたか」。
43 イスラエルの人たちはユダの人たちに言った。「私たちの部族の数は10に上り,ダビデについてあなたたちよりも大きな権利がある。それなのに,どうして私たちを見下すようなことをしたのか。私たちが先に王を連れ戻すべきではなかったか」。しかし,ユダの人たちの発言はイスラエルの人たちを圧倒した*。
20 さて,ベニヤミン族で,ビクリの子であるシェバ+というどうしようもない人がいた。シェバは角笛を吹き鳴らして+こう言った。「われわれはダビデと分け合うものは何もない。エッサイの子から受けるものは何もない+。イスラエルよ,おのおの自分の神々*のもとに帰れ+!」 2 そこでイスラエルの人たちはダビデに従うのをやめ,ビクリの子シェバに従った+。しかしユダの人たちは,ヨルダン川からエルサレムまでずっと自分たちの王から離れなかった+。
3 ダビデはエルサレムの家*に+戻ると,留守の家の番として残しておいた側室10人+を集め,監視付きの家に入れた。食物を供給したが,彼女たちと関係を持つことはなかった+。彼女たちは,夫が生きているにもかかわらず,やもめのような生活を送り,死ぬまでずっとそこに入れられていた。
4 王はアマサ+に言った。「ユダの人たちを3日以内に招集し,あなたもここに来なさい」。 5 それでアマサはユダを招集しに行ったが,決められた期限内には戻ってこなかった。 6 ダビデはアビシャイ+に言った。「ビクリの子シェバ+はアブサロム以上に私たちに痛手を加えるかもしれません+。私の家来たちを連れて,シェバの後を追いなさい。彼が防備された町を見つけ,私たちから逃げ切ることがないようにするのです」。 7 こうしてヨアブ+の部下,ケレト人とペレト人+,戦士たちの皆が,彼の後に付いていった。エルサレムを出て,ビクリの子シェバの後を追いに行ったのである。 8 彼らがギベオン+にある大きな石の近くにいると,アマサ+が会いにやって来た。その時ヨアブは武装し,さやに入れた剣を腰に帯びていた。ヨアブが前に出ると,剣は抜け落ちた。
9 ヨアブはアマサに,「私の兄弟,無事か」と言った。そして口づけするように見せ掛け,右手でアマサのひげをつかんだ。 10 アマサは,ヨアブが手にしていた剣に注意していなかった。ヨアブはその剣でアマサの腹部を突き刺し+,腸が地面に流れ出た。それが致命傷になり,2度突くまでもなかった。それからヨアブと兄弟のアビシャイは,ビクリの子シェバの追跡を続けた。
11 ヨアブの部下の1人がアマサのそばに立ち,「ヨアブに付く者,ダビデの側にいる者は皆,ヨアブに続け!」と言った。 12 その間,アマサは道の真ん中で血まみれになって転がっていた。部下は,そこに来る人たちが皆立ち止まるのを見て,アマサを道から野原に運び,その上に服を掛けた。 13 アマサが道から除かれた後,部下たちは皆ヨアブに続いてビクリの子シェバ+を追跡した。
14 シェバはイスラエルの全部族の中を通ってベト・マアカ+のアベルに行った。ビクリ一族の人たちも集合し,シェバの後に付いてそこに行った。
15 ヨアブと部下たちは,シェバがいるベト・マアカのアベルを包囲した。町は土塁に囲まれていたので,攻め落とすためにまず土塁を築いた。また,ヨアブと共にいた部下たちは皆,城壁の下を掘って崩そうとした。 16 1人の賢い女性が町からこう叫んだ。「聞いてください,皆さん。聞いてください! どうかヨアブに,『お話ししたいので,こちらに来てください』と言ってください」。 17 ヨアブが女性の所に近づくと,女性は「あなたがヨアブですか」と言った。ヨアブが「そうだ」と答えると,女性は「私の言葉をお聞きください」と言った。ヨアブは「私は聞いている」と言った。 18 それで女性は続けた。「昔はよく,『アベルで尋ねよう』と言ったものです。それで片が付きました。 19 私は,平和を好む忠実なイスラエルの人の1人です。あなたはイスラエルにある母のような町を壊滅させようとしています。どうしてエホバのもの+を滅ぼそうとするのですか」。 20 ヨアブは答えた。「町を滅ぼして壊滅させることなど,考えていない。 21 そういうことではない。ビクリの子で,エフライムの山地+のシェバという男+がダビデ王に反逆した*のだ。その男さえ引き渡してくれれば,ここから引き揚げよう」。すると女性はヨアブに言った。「では,その男の首を城壁の上からあなたの所に投げ渡します!」
22 その賢い女性はすぐに民の所に戻り,ビクリの子シェバの首は切り落とされてヨアブの所に投げられた。ヨアブは角笛を吹き鳴らし,部下たちは町から散って,それぞれ自分の家に帰った+。ヨアブもエルサレムの王のもとに戻った。
23 ヨアブはイスラエルの全軍を指揮し+,エホヤダ+の子ベナヤ+はケレト人とペレト人+をまとめていた。 24 アドラム+は強制労働に徴用された人たちをまとめ,アヒルドの子エホシャファト+は記録官だった。 25 シェワは秘書官で,ザドク+とアビヤタル+は祭司だった。 26 ヤイル人イラもダビデのための奉仕者の長*になった。
21 ダビデの時代に3年連続で飢饉+が起き,ダビデはエホバに相談した。するとエホバは言った。「サウルとその一家には流血の罪がある。サウルがギベオンの人たちを殺したからである+」。 2 それで王はギベオンの人たち+を呼び寄せて話した。(ギベオンの人たちはイスラエル人ではなく,アモリ人+の生き残りだった。イスラエル人はかつて彼らに危害を加えないと誓っていたが+,サウルはイスラエルとユダの民への極端な愛ゆえに,彼らを討とうとした。) 3 ダビデはギベオンの人たちに言った。「私は皆さんのために何ができますか。どんな償いをすれば,皆さんはエホバの民のために祝福を願ってくれますか」。 4 ギベオンの人たちは言った。「サウルとその家の人たちのことは銀や金の問題ではありません+。また,私たちがイスラエルで誰かを殺すこともできません」。ダビデは言った。「皆さんの言うことは何でも皆さんのために行います」。 5 彼らは王に言った。「私たちを絶滅させようとした人,イスラエルの領土では生きていけないよう私たちを滅ぼし尽くそうとした人+, 6 その人の子孫の中から7人を私たちに引き渡してください。エホバが選んだ人+であるサウルの町ギベア+で,エホバの前に彼らの遺体をつるし*ます+」。それで王は,「引き渡しましょう」と言った。
7 しかし王は,サウルの子ヨナタンの子メピボセテ+に同情を覚えた。ダビデとサウルの子ヨナタンは,エホバの前で誓いを交わしていたからである+。 8 それで王は,サウルとアヤの娘リツパ+との間に生まれた2人の息子アルモニとメピボセテと,メホラ*の人バルジライの子アドリエル+とサウルの娘ミカル*+との間に生まれた5人の息子を集め, 9 ギベオンの人たちに引き渡した。ギベオンの人たちは彼らの遺体を山でエホバの前につるした+。収穫の初めの頃,大麦の収穫の初めの頃に7人は処刑され,一緒に死んだ。 10 アヤの娘リツパ+は粗布を取り,収穫の初めから雨が遺体に降り注ぐ時まで,それを岩の上に広げた。昼は鳥が降りてこないよう,夜は野生動物が近寄らないようにしたのである。
11 サウルの側室,アヤの娘リツパがしたことがダビデに伝えられた。 12 ダビデは,サウルとその子ヨナタンの骨を取りに,ヤベシュ・ギレアデ+の指導者*たちの所に行った。その人たちは以前,フィリスティア人がギルボア+でサウルを討った時に遺体をつるしたベト・シャンの広場から,それをひそかに奪ってきたのである。 13 ダビデはサウルとその子ヨナタンの骨をそこから運んだ。処刑された*人たち+の骨も集められた。 14 サウルとその子ヨナタンの骨は,ベニヤミンの土地ツェラ+にあるサウルの父キシュ+の墓に葬られた。王が命じたことは全て実行され,その後,神は国に関する願いを聞き入れた+。
15 フィリスティア人とイスラエルの戦いが再び起きた+。ダビデと家来たちは下っていき,フィリスティア人と戦ったが,ダビデは非常に疲れた。 16 レファイム人+の子孫イシュビ・ベノブがダビデを討とうと狙った。彼は重さ約3キロの銅のやり+と新しい剣で武装していた。 17 すぐにツェルヤの子アビシャイ+が助けに来て+,そのフィリスティア人を殺した。するとダビデの部下たちは,ダビデにこう言って譲らなかった*。「もう私たちと一緒に戦いには来ないでください+。イスラエルの明かりを消してはいけません+!」
18 その後,ゴブでまたフィリスティア人との戦いが起き+,フシャ人シベカイ+がレファイム人+の子孫サフを討った。
19 ゴブでまたもフィリスティア人との戦いが起き+,ベツレヘムの人ヤアレ・オレギムの子エルハナンがガトの人ゴリアテを討った。ゴリアテのやりの柄は,機織りが使う巻き棒のように太かった+。
20 ガトでまたしても戦いが起きた。そこには,手と足にそれぞれ指が6本あり,合わせて24本の指がある巨人がいた。その人もレファイム人の子孫だった+。 21 彼はイスラエルをあざけっていたので+,ダビデの兄弟シムイ+の子ヨナタンが彼を討った。
22 以上の4人はガトのレファイム人の子孫で,ダビデと家来たちの手によって倒された+。
22 ダビデは,サウルと全ての敵の手からエホバに助け出された日に+,この歌をエホバに向かって歌った+。
4 私は賛美されるべき方エホバに呼び掛け,
敵から救われる。
13 神の前が光り,そこから炭火が燃え上がった。
22 私はエホバの道を守った。
神を捨てるという悪に陥らなかった。
35 神は私の手を戦いのために鍛え,
私の腕は銅の弓を曲げる。
38 私は敵を追跡して滅ぼす。
一掃するまで帰らない。
43 私は彼らを土ぼこりのように粉々にし,
路上の泥のように踏みつぶす。
3 イスラエルの神は語った。
イスラエルの岩+が私に言った。
『人を治める者が正しい人で+,
神を畏れつつ治めるとき+,
4 それは,雲一つない朝の,
照り輝く太陽の光のようだ+。
地面に草を芽生えさせる,
雨上がりの日差しのようだ+』。
7 触るときには鉄ややりを手にし,
その場で焼き払うべきだ」。
8 以下は,ダビデの勇士たち+の名前である。3勇士の長,ハクモニの子孫*ヨシェブ・バシェベト+。彼はやりを振るって800人を一度に打ち殺した。 9 次に,アホヒの子ドド+の子エレアザル+。彼は,戦いのために集結していたフィリスティア人にダビデと共に挑んだ3勇士の1人である。イスラエルの兵士たちが退却しても, 10 彼は踏みとどまり,腕が疲れて,剣を握った手が固まって離れなくなるまで,フィリスティア人を討ち続けた+。こうしてその日,エホバは大勝利*をもたらした+。兵士たちはエレアザルの所に戻ってきて,倒れた人たちから物品を剝ぎ取った。
11 次は,ハラル人アゲの子シャマ。フィリスティア人が,レンズマメの密生した畑があるレヒに集結した時,兵士たちはフィリスティア人の前から逃げた。 12 しかし,彼は畑の中に踏みとどまって畑を守り,フィリスティア人を討ち続けた。こうしてエホバは大勝利*をもたらした+。
13 収穫の頃,30人の長のうちの3人が,アドラムの洞窟にいるダビデの所に来た+。フィリスティア人の一団*がレファイムの谷*で宿営していた+。 14 ダビデは隠れがにいて+,フィリスティア人の前哨部隊がベツレヘムにいた。 15 ダビデは,「ベツレヘムの門のそばにある水ための水を飲めたらよいのに」と願望を口にした。 16 そこで,3勇士はフィリスティア人の宿営に無理に突入して,ベツレヘムの門のそばにある水ためから水をくみ,ダビデの所に持ってきた。しかしダビデは飲もうとはせず,エホバの前で注ぎ出した+。 17 彼は言った。「エホバ,命を懸けて行った人たちの血を飲む+など,私には考えられないことです!」 こうして彼は水を飲もうとはしなかった。以上は3勇士が行ったことである。
18 ツェルヤ+の子ヨアブの兄弟アビシャイ+は,別の3人の長だった。彼はやりを振るって300人を打ち殺し,3勇士のような名声を得た+。 19 彼は,3人の中でも特に優れていて長だったが,3勇士には及ばなかった。
20 エホヤダの子ベナヤ+は勇敢な人で,カブツェエル+で多くの手柄を立てた。モアブのアリエルの2人の子を討ち,雪の降るある日,貯水穴に下りてライオンを殺した+。 21 また,エジプト人の巨人も討った。そのエジプト人はやりを手にしていたが,ベナヤは棒を持って立ち向かい,相手の手からやりを奪い取ってそれで殺した。 22 エホヤダの子ベナヤはこれらのことを行い,3勇士のような名声を得た。 23 彼は30人の人よりも優れてはいたが,3勇士には及ばなかった。だが,ダビデは彼に自分の護衛をまとめさせた。
24 ヨアブの兄弟アサエル+は例の30人の1人だった。ほかに以下の人がいた。ベツレヘムのドドの子エルハナン+, 25 ハロドの人シャマ,ハロドの人エリカ, 26 パルティ人ヘレツ+,テコアの人イケシュの子イラ+, 27 アナトテの人+アビ・エゼル+,フシャ人メブナイ, 28 アホアハの子孫ツァルモン,ネトファの人マハライ+, 29 ネトファの人バアナの子ヘレブ,ベニヤミン族の町ギベアのリバイの子イッタイ, 30 ピルアトンの人ベナヤ+,ガアシュ+の谷*のヒダイ, 31 ベト・アラバの人*アビ・アルボン,バフリムの人*アズマベト, 32 シャアルビムの人*エルヤフバ,ヤシェンの子たち,ヨナタン, 33 ハラル人シャマ,ハラル人シャラルの子アヒアム, 34 マアカト人の子アハスバイの子エリフェレト,ギロの人アヒトフェル+の子エリアム, 35 カルメルの人ヘツロ,アラブの人パアライ, 36 ツォバのナタンの子イグアル,ガド族のバニ, 37 アンモン人ツェレク,ツェルヤの子ヨアブの武器を運ぶ従者であるベエロトの人ナハライ, 38 イトル氏族のイラ,イトル氏族+のガレブ, 39 ヘト人ウリヤ+。全部で37人である。
24 エホバの怒りがイスラエルに向かって再び燃えた+。ある者がダビデを駆り立てて*,「さあ,イスラエルとユダを数えなさい+」と言った時のことである。 2 王は,共にいた軍隊の長ヨアブ+に言った。「ダンからベエル・シェバまで+,イスラエルの全部族を回って,民を登録しなさい。民の数を知るためです」。 3 ヨアブは王に言った。「あなたの神エホバが民を百倍に増やしてくださいますように。そして王がそれをご覧になりますように。ですが,王はどうしてそのようなことをなさるのですか」。
4 しかし王はヨアブと軍隊の長たちを説き伏せた。ヨアブと軍隊の長たちは,イスラエルの民を登録しに王の前から出ていった+。 5 ヨルダン川を渡り,谷*の真ん中にある町の右側*のアロエル+で野営し,ガド族の土地に行き,ヤゼル+に進んだ。 6 その後,ギレアデ+とタフティム・ホドシ地方に行き,ダン・ヤアンに進み,シドン+に回った。 7 それから,ティルスの要塞+とヒビ人+やカナン人の全ての町に行き,最後にユダのネゲブ+にあるベエル・シェバ+に到達した。 8 こうして9カ月と20日をかけて全土を回り,エルサレムに戻ってきた。 9 ヨアブは登録した民の数を王に伝えた。イスラエルの剣を帯びた戦士は80万人,ユダの人たちは50万人だった+。
10 こうしてダビデは民を数えたが,その後,後悔し,心*が痛んだ+。それでエホバに言った。「こんなことをして,私は大きな罪を犯しました+。エホバ,どうか私の過ちをお許しください+。私は本当に愚かなことをしました+」。 11 ダビデが朝起きると,エホバは預言者ガド+に次のように言った。ガドは,ダビデに神からの幻を伝える人だった。 12 「ダビデにこう言いに行きなさい。『エホバはこう言っている。「あなたに3つの中から1つを選ばせよう。それをあなたに対して行う+」』」。 13 それでガドはダビデの所に行って,こう話した。「あなたの国が7年間飢饉に見舞われるのがよいですか+。あなたが,追ってくる敵対者から3カ月間逃げるのがよいですか+。それとも,あなたの国が3日間疫病に襲われるのがよいですか+。私を遣わした方に私がどう答えるとよいか,よく考えてください」。 14 ダビデはガドに言った。「それは私にとって非常につらいことです。私たちがエホバの手に掛かっても構いません+。神の憐れみは大きいからです+。ですが,人の手に掛かるようにはしないでください+」。
15 するとエホバは,その朝から,決められた時まで,イスラエルに疫病を広めたので+,ダンからベエル・シェバにかけて+7万人の民が死んだ+。 16 天使がエルサレムに手を伸ばして滅ぼそうとしたが,エホバは災いのことを嘆き*+,民の中で滅びをもたらす天使にこう言った。「もう十分だ! さあ,手を下ろしなさい」。エホバの天使は,エブス人+アラウナの脱穀場+のそばにいた。
17 ダビデは民に滅びをもたらしている天使を見て,エホバに言った。「罪を犯したのは私です。私が悪いことをしたのです。この民*が+何をしたのでしょうか。どうか私と父の家族をあなたの手に掛けてください+」。
18 その日,ガドがダビデの所に来て言った。「エブス人アラウナの脱穀場+に行って,エホバのために祭壇を作りなさい」。 19 ダビデは,ガドがエホバに命じられて語った言葉を聞いて,出ていった。 20 アラウナが見ると,王と家来たちが向かってきていた。アラウナはすぐに出ていき,王にひれ伏した。 21 アラウナは尋ねた。「この私の所にどうして王がおいでになったのですか」。ダビデは答えた。「あなたから脱穀場を買って,エホバのために祭壇を作るためです。そうすれば,民への神罰が収まるはずです+」。 22 アラウナはダビデに言った。「王に差し上げます。そこで良いと思われるものをお捧げください。ここに全焼の捧げ物のための牛もあります。脱穀そりと牛のくびき*もまきとして使ってください。 23 王よ,私アラウナはそれら全部を王に差し上げます」。アラウナはさらに王に言った。「あなたの神エホバがあなたを祝福されますように」。
24 しかし王はアラウナにこう言った。「いいえ,私は絶対に代金を払ってあなたから買います。何も費やさずに私の神エホバに全焼の犠牲を捧げたりはしません」。こうしてダビデは脱穀場と牛を570グラムの銀で買った+。 25 それからそこにエホバのために祭壇を作り+,全焼の犠牲と共食の犠牲を捧げた。エホバは国に関する願いに応え+,イスラエルへの神罰は収まった。
直訳,「油を注いだ」。用語集の「油を注ぐ」参照。
直訳,「あなたの血はあなたの頭上」。
直訳,「油を注いだ」。
用語集参照。
または,「朗らかだった」。
または,「赤い」。
用語集の「油を注ぐ」参照。
直訳,「手を強くし」。
または,「勝負させる」。
意味,「火打ち石の小刀の野原」。
用語集参照。
もしかすると,「ビトロン」。
体が不自由で,女性の仕事と見なされていた仕事しかできない男性のことかもしれない。
直訳,「銅」。
または,「慰めのためのパン」。
用語集の「油を注ぐ」参照。
直訳,「買い戻して」。
直訳,「骨と肉」。
用語集の「油を注ぐ」参照。
もしかすると,「そこを『ダビデの町』と呼んだ」。
または,「ミロ」。「満たす」という意味のヘブライ語。
または,「宮殿」。
または,「谷あいの平原」。
意味,「破壊の主人」。
または,「谷あいの平原」。
もしかすると,「間」。
または,「気分を害した」。
意味,「ウザへのさく裂」。
ガト・リモンのことかもしれない。
または,「宮殿」。
直訳,「家」。
直訳,「種」。
もしかすると,「アダム」。
または,「律法」。
直訳,「買い戻し」。
直訳,「買い戻し」。
または,「に救い出された」。
または,「に救い出された」。
直訳,「は祭司」。
または,「トブの人たち」。
または,「トブの人たち」。
ユーフラテス川のこと。
春のこと。
または,「宮殿」。
月経の汚れのことかもしれない。
または,「王の分」。つまり,招く側が大切な客に送る分。
直訳,「に油を注いで」。用語集の「油を注ぐ」参照。
または,「あなたの仲間」。
直訳,「太陽の目に向かって」。
直訳,「太陽の前で」。
または,「宮殿」。
「平和」という意味のヘブライ語に由来。
意味,「ヤハが愛する者」。
または,「王国」。
都市の水資源のことかもしれない。
直訳,「そこは私の名前で呼ばれて」。
または,「慰めのパン」。
または,「慰めのパン」。
または,「慰めのパン」。
または,「飾り付きの」。
または,「死について慰めを得た」。
子孫を残せる最後の望みのこと。
直訳,「残りの者」。
または,「流血に対する復讐者」。
または,「言われることから誰も右にも左にもそれることはできません」。
一般の重りとは違う「王室の」重り,あるいは王宮に保管されていた標準重りのことかもしれない。
直訳,「前を走る人」。
もしかすると,「40年」。ダビデが油を注がれてから40年ということかもしれない。
または,「を崇拝し」。直訳,「に奉仕し」。
または,「助言者」。
または,「宮殿」。
または,「王のそばで渡る」。
または,「の皆が王の顔の前を横切った」。
または,「山の上り坂を上った」。
または,「信頼できる友人」。
主にイチジク,もしかするとナツメヤシも。
直訳,「子」。
直訳,「父」。
または,「信頼できる友人」。
または,「宮殿」。
または,「両手に力がない」。
または,「穴」,「峡谷」。
直訳,「心が勇敢な」。
または,「命令」。
もしかすると,「砂漠平原」。
直訳,「牛の凝乳」。
直訳,「天と地の間にぶら下がり」。
または,「私が彼の命に対して不誠実なことをした」。
もしかすると,「やり」。直訳,「棒」。
または,「谷あいの平原」。
直訳,「手を上げた」。
または,「救出」。
直訳,「油を注いだ」。用語集の「油を注ぐ」参照。
直訳,「骨と肉」。
もしかすると,「彼ら」。
直訳,「油を注いだ」。
もしかすると,「から」。
または,「よりも厳しかった」。
もしかすると,「天幕」。
または,「宮殿」。
直訳,「手を上げた」。
直訳,「祭司」。
直訳,「彼らをさらし」。
アベル・メホラのことと考えられる。
もしかすると,「メラブ」。
もしかすると,「地主」。
直訳,「さらされた」。
直訳,「誓った」。
または,「強力な救い主」。用語集参照。
または,「高台」。
ヘブライ語,シェオル。用語集参照。
または,「風」。
または,「広い」。
直訳,「手の清さ」。
または,「非難されるところがない人には,非難されるところがない行いをする」。
または,「清い人には清く」。
もしかすると,「愚かなふりをする」。
または,「敵の背中を私に与え」。
または,「衰えていき」。
または,「名のために音楽を奏でる」。
または,「に大勝利を収めさせる」。
直訳,「油を注いだ」。用語集の「油を注ぐ」参照。
直訳,「油を注いだ」。用語集の「油を注ぐ」参照。
または,「朗らかなもの」。
用語集参照。
または,「タフケモニ人」。
または,「大救出」。
または,「大救出」。
または,「天幕村」。
または,「谷あいの平原」。
または,「ワジ」。
または,「アルバト人」。
または,「バルフム人」。
または,「シャアルボン人」。
または,「ダビデが駆り立てられて」。
または,「ワジ」。
または,「南」。
または,「良心」。
または,「悔やみ」。
直訳,「羊」。
用語集参照。